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官製談合防止法 カンセイダンゴウボウシホウ

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デジタル大辞泉の解説

かんせいだんごうぼうし‐ほう〔クワンセイダンガフバウシハフ〕【官製談合防止法】

入札談合等関与行為防止法

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

官製談合防止法

国や自治体などの職員が(1)業者に指示して談合をさせる(2)受注者を指名する(3)予定価格などの秘密を漏らす、といった行為をした場合、公取委は省庁や自治体に改善を求める。要請を受けた省庁などは調査結果や改善内容を公取委に通知しなければならず、関与した職員に故意や重過失があれば損害賠償を求める。

(2012-10-18 朝日新聞 朝刊 3社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

官製談合防止法
かんせいだんごうぼうしほう

官製談合防止法とは、公共事業の発注者である国、地方公共団体独立行政法人等(以下、国等という)から、入札者の談合に関与することを防止するシステムを定めた法律で、正式名称は「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」(平成14年法律第101号)である。2002年(平成14)成立、2003年施行。
 公共事業を発注する業者の選定の方法は、一般競争入札を原則とするが、普通は、入札に参加できる業者を指名して、その範囲内で競争させる指名競争入札が行われる。特定の業者と契約を行う随意契約は建前としては例外である。競争入札は、事業内容と契約事項を公示して、複数の業者を競争させて、もっとも有利な条件を示した者と契約する方式で、業者の選定、価格がもっとも適正となるはずである。誰でも参加できるので、業者間の談合はおきにくい。一部の自治体で導入されている電子入札は談合の防止手法である。
 しかし、現実には、競争を限定的にする「指名競争入札」が慣行となっている。一般競争入札に比べて、事務処理が煩雑にならず、さらに信用のおける業者にだけ参加させるので、工事の質を維持できることなどが理由とされている。反面、業者同士が知り合いなので、談合して、価格をつり上げ、順番に仕事を獲得する談合が起きやすい。それは発注者の利益を害する行為であるから、刑法、独占禁止法(独禁法)で禁止されている。ところが、発注者側の公務員が談合に関与して、落札業者と価格を不公正な形で決めることが少なくない。これを官製談合と称する。
 官製談合防止法は、「入札談合等」を、国等が入札等により行う売買、貸借、請負その他の契約の締結に関し、当該入札に参加しようとする事業者が他の事業者と共同して落札者・落札価格を決定し、または事業者団体が当該入札に参加しようとする事業者に当該行為を行わせること等により、独禁法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)第3条(私的独占・不当な取引制限)または第8条1号(事業者団体による一定の取引分野における競争の実質的制限)の規定に違反する行為をいうと定義した。そして、事業者または事業者団体に入札談合等を行わせること、契約の相手方となるべき者をあらかじめ指名することその他特定の者を契約の相手方となるべき者として希望する旨の意向をあらかじめ教示しまたは示唆すること、入札または契約に関する秘密情報を、特定の者に対して教示しまたは示唆することなどを「入札談合等関与行為」とする。
 入札談合等関与行為は、発注者である国などの利益を害する。公務員がこうした行為をするのは、選挙の支援確保、予算消化、天下り先確保などを目的とするもので、官側からその摘発・防止を図る動機が少ない。そこで、公正取引委員会が、各省各庁の長等に対し、当該入札談合等関与行為を排除するために必要な善措置を講ずべきことを求めることができるとされた。各省各庁の長等は、これを受けて、当該入札談合等関与行為による国等の損害の有無、当該入札談合等関与行為を行った職員の賠償責任の有無および国等に対する賠償額についても必要な調査を行わなければならないこと、当該入札談合等関与行為を行った職員が故意または重大な過失により国等に損害を与えたと認めるときは、当該職員に対し、速やかにその賠償を求めなければならないこと、入札談合等関与行為を行った職員に対して懲戒処分をすることができるか否かについて必要な調査を行わなければならないこととした。官側に義務付けることとしたのである。
 本法は、さらに、職員が、その所属する国等が入札等により行う売買、貸借、請負その他の契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合を唆すこと、事業者その他の者に予定価格その他の入札等に関する秘密を教示すること、またはその他の方法により、当該入札等の公正を害すべき行為を行ったときは、5年以下の懲役または250万円以下の罰金に処する。[阿部泰隆]

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