定期取引(読み)テイキトリヒキ(英語表記)time bargain

デジタル大辞泉 「定期取引」の意味・読み・例文・類語

ていき‐とりひき【定期取引】

あらかじめ受け渡しの期日定め、その期日に取引決済をしても、中途反対売買をして差金で決済してもよいとする方法。第二次大戦前株式取引で用いられた語。現在の先物取引はこの方法で行われている。

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精選版 日本国語大辞典 「定期取引」の意味・読み・例文・類語

ていき‐とりひき【定期取引】

  1. 〘 名詞 〙 取引所における売買取引の方法の一つ将来一定の期日を受渡しの期日と定め、その期限内に転売および買戻しの方法によって売買取引を相殺することのできるもの。定期売買限月(げんげつ)売買。また、証券取引における長期清算取引旧称。〔仏和法律字彙(1886)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「定期取引」の意味・わかりやすい解説

定期取引
ていきとりひき
time bargain

取引所における取引方法の一種で、あらかじめ受渡し期日が定期的に到来するように定めておき、この間の取引は、その受渡し期日に決済するか、または途中反対売買(最初に売ったときは買い、最初に買ったときは売り)して差金で決済する売買取引をいう。商品取引所の取引はこの方法による。普通、契約の日から6か月以内の各月末を期日として取引するので、限月取引(げんげつとりひき)という。契約の月末を期日とする取引を当限(とうぎり)、6か月目の月末を期日とするものを先限(さきぎり)といい、その中間は月の名をとって9月限(ぎり)などという。株式取引所では、第二次世界大戦前に三限月制(3か月先まで)の定期取引をしていたが、現在は行われていない。

[森本三男]

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百科事典マイペディア 「定期取引」の意味・わかりやすい解説

定期取引【ていきとりひき】

取引所での売買取引の一種。あらかじめ受渡期日が定期的にくるよう定め,この間の取引は受渡期日に決済するか,途中で反対売買して差金(不足を補う金銭)決済する。商品取引所の先物清算取引はこの方法による。株式についても戦前は長期の清算取引として行われた。→先物取引

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世界大百科事典(旧版)内の定期取引の言及

【商品市場】より

…標準品先物取引では,決められた決済の時点で商品と代金を受け渡す形での決済のほか,差金のやりとりでもいいことになっている。標準品先物取引は,決済期日が決まっているところから定期取引,また差金決済が可能なところから清算取引ともいう。 商品は品質が比較的安定したものばかりではない。…

【清算取引】より

… 有価証券の清算取引は長期清算取引と短期清算取引とに分かれる。長期清算取引は限月(げんげつ)制がとられ,決済日が定められた取引を一定期間行うことから定期取引とも呼ばれる。取引手法としての歴史は古く,1878年に株式取引所条例で認められた。…

※「定期取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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