岩手県南部、上閉伊郡(かみへいぐん)にあった旧村名(宮守村(むら))。現在は遠野(とおの)市の西部を占める地域。1955年(昭和30)達曽部(たつそべ)、鱒沢(ますざわ)の2村を合併。2005年(平成17)遠野市に合併。北上高地(きたかみこうち)に位置し旧村域の80%が山林原野。猿ヶ石(さるがいし)川、宮守川、達曽部川沿いにわずかに耕地が開ける。水耕、畑作のほか松用材、パルプ、薪炭(しんたん)を産出し、タバコやホップの栽培、酪農も行われる。赤沢(あかさわ)高原はツツジの名所。江戸時代から盛岡城下と陸中海岸を結ぶ交通の要地で、現在もJR釜石(かまいし)線、国道107号(盛(さかり)街道)、283号(釜石街道)、396号(遠野街道)が通じる。
[金野靜一]
『『宮守村誌』(1977・宮守村)』
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