小布施町(読み)おぶせまち

日本歴史地名大系 「小布施町」の解説

小布施町
おぶせまち

面積:一九・一一平方キロ

上高井郡北西部まつ扇状地右扇上を占め、東は屠屋場とやば山(刈位かりい山)・雁田かりた山・不動ふどう山等の稜線で同郡高山村駒場こまんば・中野市桜沢さくらさわ、北は篠ノ井しののい川で中野市小沼おぬま江部えべ草間くさまたてはな、西は千曲川左岸の耕地上水内かみみのち豊野とよの浅野あさの、長野市赤沼あかぬま、南は松川で須坂すざか日滝ひたき豊洲とよす地区と接する。東部山麓標高約四〇〇メートルと西部千曲川沿岸三三〇メートルの間の地。松川の扇頂から取水する用水堰が、扇状地上旧一六ヵ村へ配水している。北部扇端は延徳潴水えんとくいすいに属し、集落はしだいに扇央近くに移っている。

古代末の東条ひがしじよう庄、続いて檬原くぬぎはら庄の中に狩田かりた郷・つつみ郷・はら郷・小布施郷・飯田いいだ郷・小布施半郷・聖中条ひじりなかじよう郷等が興亡した。文安―文明年中(一四四四―八七)の間に、高梨氏有勢のこの地に井上氏・須田氏の進出がみられ、高梨氏は、本拠を小館おたて(現中野市)へ移した。更に一五世紀末には進出してきた村上氏の傘下となった。天文二二年(一五五三)村上義清没落後、代わった武田氏も天正一〇年(一五八二)滅亡。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小布施町」の意味・わかりやすい解説

小布施〔町〕
おぶせ

長野県北部,長野盆地東部,千曲川右岸に位置する町。1954年2月町制,同年 11月都住村と合体。中心集落の小布施は松川扇状地上にあり,千曲川右岸と松川の谷に沿う集落を結び,古くから綿や菜種油市場町形成葛飾北斎が滞在したこともあってその作品が多く,美術館がある。周辺の扇状地には昭和初期までは桑園が発達していたが,近年は信州りんごの代表的栽培地域。小布施栗特産古寺の浄光寺(薬師堂は国指定重要文化財)がある。長野電鉄長野線,国道403号線が通る。面積 19.12km2人口 1万660(2020)。

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