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小町踊(り) コマチオドリ

デジタル大辞泉の解説

こまち‐おどり〔‐をどり〕【小町踊(り)】

江戸前期、京都などで、7月7日の昼、美しく着飾った少女たちが小太鼓をたたき、歌をうたいながら輪になって町々を踊り歩いたもの。七夕踊り 秋》「歌いづれ―や伊勢踊/貞徳

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世界大百科事典 第2版の解説

こまちおどり【小町踊】

江戸初期から中期にかけて京都で流行した風流(ふりゆう)踊の一種で,七夕(たなばた)の日に踊ったので〈七夕踊〉ともいう。7,8歳から17,18歳までの少女が美しい晴着を身につけ,鉢巻や片たすきをかけ,朱の日傘をさしかけ,手に団扇(うちわ)太鼓を持って家々を訪問し,盆歌をうたいながら輪になって踊った。幼女が成人になるための通過儀礼の習俗とも関係があり,盆踊の母胎の一つとなった。【高橋 秀雄】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

小町踊
こまちおどり

江戸時代の初・中期ごろ、京都で七夕(たなばた)の日に踊られた娘たちの風流踊(ふりゅうおどり)。七夕踊ともいった。娘たちの年齢は、年代によって一定していないが、7、8歳から17、18歳までの間で、はでな扮装(ふんそう)で身を飾った。たとえば、美々しい中振袖(ちゅうふりそで)の着物を着、左肩に光綾綸子(こうりょうりんず)の幅広の襷(たすき)を掛け、造花を挿した髪頭に緞子(どんす)の鉢巻(はちまき)を巻き、手には締(しめ)太鼓を持ってたたきながら、「二条の馬場に 鶉(うずら)がふける なにとふけるぞ 立寄ってきけば 今年や御上洛(じょうらく) 上様繁昌(はんじょう) 花の都はなお繁昌」などと小歌を歌って、ときには輪になり、ときには行列をして踊り歩いた。
 のちには踊らずただ歌い歩くだけになったというが、掛踊(かけおどり)の性格が濃い。鉢巻に襷という道具だてに古来の巫女(みこ)の名残(なごり)がうかがえるが、多分に遊戯化していた。七夕は盆に接近しており、盆踊りの前哨(ぜんしょう)にもなったが、もとは娘たちの成女戒(せいじょかい)の物忌みの盆釜(ぼんがま)から発して芸能化したものといわれる。[西角井正大]

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