デジタル大辞泉
「小車」の意味・読み・例文・類語
お‐ぐるま〔を‐〕【小車】
1 小さな車。また、車、特に牛車をいう。
「思ひまはせば―のわづかなりける憂き世かな」〈閑吟集〉
2 キク科の多年草。湿地に生え、高さ30~60センチ。地下茎で繁殖。葉は互生し、堅い。夏から秋、黄色い頭状花を開く。のぐるま。かまつぼぐさ。《季 秋》「―や何菊と名の付くべきを/越人」
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お‐ぐるま を‥【小車】
〘名〙
① 小さな車。
※長秋記‐保延元年(1135)三月二七日「東間置二宮御料遊具等一、手鞠付銀枝、小車鶴舞、有蓋小車、作馬等類也」
② (「お」は
接頭語) 車。とくに
牛車(ぎっしゃ)のこと。
※右京大夫集(13C前)「むかしおもふにほひかなにそおぐるまにいれしたくひの
我身ならぬに」
③ キク科の多年草。北海道・
本州・九州の
原野や畔などの湿った場所に生える。茎は直立し、高さ三〇~六〇センチメートルになり、
上方で枝を分かつ。全体に毛がある。葉は互生し、先のとがった楕円形状で、長さ五~一〇センチメートルになり、縁に浅い鋸歯
(きょし)があり、上方につく葉は茎を包む。夏から秋にかけて枝の
先端に径約三センチメートルの黄色い頭花が咲く。周辺花は一列に並んだ黄色の舌状花で、中心花は濃黄色の筒状花が密生している。漢名、旋覆花。のぐるま。かまつぼぐさ。《季・秋》 〔
日葡辞書(1603‐04)〕
こ‐ぐるま【小車】
〘名〙
① 小さい車。おぐるま。
※
平家(13C前)五「今は辻々をみな掘りきって、車なんどのたやすう行きかふ事もなし。たまさかに行く人もこぐるまに乗り」
※続日本後紀‐承和六年(839)六月己卯「女御従四位下藤原朝臣沢子卒。〈略〉載二之小車一。出レ自二禁中一」
※宇津保(970‐999頃)蔵開下「こくるま二つづつ、しろかね、こがねの馬、さまざま色々とりたてて、『宮たち、出でさせ給へ』と聞え給ふ」
しょう‐しゃ セウ‥【小車】
〘名〙 車の小さいもの。小型の車。こぐるま。おぐるま。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二「下劣の小車
(セウシャ)(〈注〉チイサキクルマ)を、もて、諸の
子どもに、あたふべからず」 〔
漢書‐車千秋伝〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
小車 (オグルマ)
学名:Inula britannica var.japonica
植物。キク科の多年草
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報