山一証券[株](読み)やまいちしょうけん

百科事典マイペディア 「山一証券[株]」の意味・わかりやすい解説

山一証券[株]【やまいちしょうけん】

準芙蓉系で四大証券の一角を占めていた。1897年小池国三が小池国三商店を創業,1907年に小池(合資)を設立。1917年に解散し,その社員が山一を設立。1926年山一証券改称。1943年小池証券と合併。1965年証券恐慌により経営危機に陥り,日銀の特別融資で救済。1966年山一に商号変更して新たに別会社・山一証券を新発足し,特別融資完済後の1969年に両社が合併,山一証券となり,四大証券の一つとなった。1990年代に入りバブル経済が破綻すると市況が急激に悪化,厳しい経営環境に陥った。1997年総会屋への利益供与事件で元社長等が逮捕され,次いで同年11月には自力再建を断念し,自主廃業の申請を発表。1998年廃業。自主廃業直後は債務超過ではないとされていたが,その後清算処理の段階で多額の債務超過となり,1999年6月破産宣告を受ける結末となった。→破綻金融機関
→関連項目証券会社日銀特融メリルリンチ[会社]

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