山田三良(読み)ヤマダ サブロウ

20世紀日本人名事典 「山田三良」の解説

山田 三良
ヤマダ サブロウ

明治〜昭和期の国際私法学者



生年
明治2年11月18日(1869年)

没年
昭和40(1965)年12月17日

出生地
奈良県

学歴〔年〕
東京帝大法科大学英法科〔明治29年〕卒,東京帝大大学院修了

学位〔年〕
法学博士〔明治35年〕

主な受賞名〔年〕
文化功労者〔昭和29年〕,勲一等旭日大綬章〔昭和39年〕

経歴
明治30年法典調査会起草委員補助となり、欧米留学。33年東京帝大助教授、34年帰国後教授となり、国際私法を担当、大正10〜13年法学部長。昭和5年常設仲裁裁判所裁判官、6年京城帝大総長、7年帝国学士院理事長。23〜37年日本学士院院長。国際私法学の権威で、日本国際法学会の設立育成尽力。また日仏会館創立などフランスとの文化交流にも貢献著作権制度調査会長も務めた。貴族院議員著書に「国際私法」(上下)などがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「山田三良」の意味・わかりやすい解説

山田三良 (やまださぶろう)
生没年:1869-1965(明治2-昭和40)

国際私法学者。東京帝国大学法科大学教授,京城帝国大学総長,日本学士院長などを歴任。日本の国際私法学の草創期にあってきわめて重要な地位を占める学者であり,穂積陳重右腕として,国際私法に関する成文法規たる〈法例〉(1898公布)の起草にも関与した。1896年に東京帝国大学法科大学を卒業後,同大学院在学中の97年,排外的思想を背景として提出された民法2条修正案(民法2条に〈外国人ハ法令又ハ条約ニ禁止アル場合ヲ除ク外私権ヲ享有ス〉とあるのは危険だから,これと正反対に〈外国人は法令又は条約に認めたる場合に限り私権を享有す〉と改めるべきであるとする提案)に強く反対する論陣を張り,ついにこの修正案を粉砕したことで広く知られる。主著は《国際私法》(上巻1932,下巻34)。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山田三良」の意味・わかりやすい解説

山田三良
やまださぶろう

[生]明治2(1869).11.18. 奈良
[没]1965.12.17. 東京
国際私法学者。 1895年東京帝国大学法科大学卒業。同大学院で国際私法専攻。 1897年から 1901年にかけてドイツ,フランス,イギリス,アメリカに留学。 1900年助教授,01年教授,02年法学博士。国際私法,国際法,民法講座担当。 30年定年退官,名誉教授。その後,京城帝国大学総長 (31~36) ,貴族院議員 (43~46) ,日本学士院長 (48~62) などの要職を歴任し,学問発展の条件整備に尽力し,また未開拓であった当時の日本の国際私法学の基礎を築いた。特に,穂積陳重のもとで法典調査会起草委員補助として法例 (明治 31年法律 10号) の起草にあたるとともに「法例制定理由書」を執筆するなど実定国際私法の整備に努めた。主著『国際私法』 (1932) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山田三良」の意味・わかりやすい解説

山田三良
やまださぶろう
(1869―1965)

国際私法学者。奈良県出身。東京帝国大学法科大学英法科卒業。1895年(明治28)同大学院に入り、国際私法を専攻した。97年ドイツ、フランス、イギリス、アメリカに留学を命ぜられ、1901年(明治34)帰国。同年国際私法講座を担当し、日本の国際私法学の始祖といわれた。研究領域は、法律衝突(抵触法)問題から国籍の得喪問題、外国人の私法上の地位などに及び、諸国の法律を比較研究して内外立法の目的と調和するような衝突法規を発見する、という研究方法を駆使して、国際私法学の発展に貢献した。東大退官後は、京城帝大総長、学士院長、日仏会館理事長などを歴任。著書に『国際私法』など多数ある。

[淡路剛久]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山田三良」の解説

山田三良 やまだ-さぶろう

1869-1965 明治-昭和時代の法学者。
明治2年11月18日生まれ。欧米に留学し,国籍法,外人法など国際私法学を研究,その発展につくす。東京帝大教授,京城帝大総長,学士院長,日仏会館理事長などをつとめた。昭和29年文化功労者。昭和40年12月17日死去。96歳。大和(奈良県)出身。帝国大学卒。著作に「国際私法」など。

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367日誕生日大事典 「山田三良」の解説

山田 三良 (やまだ さぶろう)

生年月日:1869年11月18日
明治時代-昭和時代の国際私法学者
1965年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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