コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

岡井隆 おかいたかし

百科事典マイペディアの解説

岡井隆【おかいたかし】

歌人,評論家,医学博士。名古屋市生れ。慶応大学医学部卒。土屋文明に師事。1951年,近藤芳美を中心とする《未来》創刊に参加。1960年代には,塚本邦雄らとともに前衛短歌運動の中心的存在とされた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

岡井隆 おかい-たかし

1928- 昭和後期-平成時代の歌人。
昭和3年1月5日生まれ。昭和21年「アララギ」に入会。26年近藤芳美らと「未来」を創刊。30年ごろより塚本邦雄らと前衛短歌運動をおこし,歌集「斉唱」で注目をあびる。58年「禁忌と好色」で迢空(ちょうくう)賞。平成7年現代短歌大賞。12年「ヴォツェック/海と陸」ほかで毎日芸術賞。17年「馴鹿(トナカイ)時代今か来向かふ」で読売文学賞内科医としてながく病院につとめ,平成元年京都精華大教授。19年皇室の和歌指導をおこなう宮内庁御用掛となる。同年歴程賞。21年芸術院会員。22年「注解する者」で高見順賞。23年「X(イクス)―述懐スル私」で短歌新聞社賞。愛知県出身。慶大卒。

出典|講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて | 情報 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

岡井隆
おかいたかし
(1928― )

歌人。名古屋市生まれ、慶応義塾大学医学部卒業。1946年(昭和21)『アララギ』入会、51年近藤芳美(よしみ)らと『未来』を創刊。塚本邦雄(くにお)らと前衛短歌運動の旗手となり、現実を鋭く見つめた思想表現の叙情化に努めた。歌集『土地よ、痛みを負え』(1961)が、その初期の代表作。『鵞卵亭(がらんてい)』(1975)から、短歌がもつ韻律の美しさを生かし、のびやかに現代人の内面を抉(えぐ)るようになる。さらに『神の仕事場』(1994)あたりから、文語に口語文体を調和させるなどして、表現そのものを楽しむような、柔軟な作風を繰り広げる。終始その定型詩の可能性を模索し、試行を続けてきた存在として、新しい世代に与えた影響は大きい。歌集『斉唱』(1956)、『臓器(オルガン)』(2000)、評論集『韻律とモチーフ』(1977)、回想録『前衛短歌運動の渦中で』(1998)など。[篠 弘]
 原子炉の火ともしごろを魔女ひとり膝に抑えてたのしむわれは
『『岡井隆全歌集』全2巻(1987・思潮社) ▽『岡井隆コレクション』全8巻(1994~96・思潮社) ▽『前衛短歌運動の渦中で――一歌人の回想』(1998・ながらみ書房) ▽『臓器(オルガン)』(2000・砂子屋書房) ▽『吉本隆明をよむ日』(2002・思潮社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

岡井隆の関連キーワードアララギ(短歌結社雑誌)短歌(雑誌)新歌人集団吉本隆明オルガン渡辺直己前登志夫高安国世斎藤茂吉大島史洋金子兜太韻律歌人

今日のキーワード

姑息

[名・形動]《「姑」はしばらく、「息」は休むの意から》一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。「姑息な手段をとる」「因循姑息」[補説]近年、「その場だけの間に合わせ」であ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

岡井隆の関連情報