
 
 
 
 
 
、陽气巳(すで)に出で、陰气巳に臧(をさ)まる。
物見(あら)はれて
を
す。故に巳を蛇と爲す。象形」といい、十二支獣の意によって説を成しているが、卜文では「み」にあたる字に子の字を用いており、〔説文〕の説は根拠がない。字は蛇の象形であるが、金文では〔大盂鼎(だいうてい)〕「巳(ああ)」、〔呉王光鑑(ごおうこうかん)〕「
け巳(や)」、また〔欒書缶(らんしよふ)〕に「巳(すで)に其の吉金を
(えら)ぶ」、〔
公盤(さいこうばん)〕に「
受すること巳(や)むこと毋(な)し」のように用いる。古くは巳・已の字の区別が明らかでなく、金文の用義例によっていえば、巳はのちの巳・已の字に用いられている。おそらく声義の通ずる字であったのであろう。
(し)と同じく、
は耜(し)(すき)の初文。その鍬形の部分を示す象形。巳は蛇の象形字で、形義の関係はない。以は金文ではのち多く台を用いる。
・
など六字を収める。祀の従うところは蛇形。自然神を祀ることを祀という。
は
れた川の水が湖池をなすもので、巳はその湖池の平面形。また
は
(乳房の象形)を吸う子の形で、巳は幼子。煕(熙)とはその楽しむさまをいう。
・煕の従うところは、みな巳とは異なる象形の字である。
は止tji
と声近く、止に停・息の意がある。巳はその声を以て通ずる字である。
▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
十二支の第6番目。十二支獣として蛇があてられる。4月の異称として用いられるほか、弁財天の縁日である己巳(つちのとみ)を巳の日といったり、3月最初の巳の日を巳の日の祓(はら)いまたは上巳(じょうし)の祓いといって、この日には、中国の故事に倣って、身についた罪や穢(けが)れを人形(ひとがた)に託し、これを川や海に流す風習があった。時刻としても用いられ、今日の午前10時を中心とした前後2時間を「巳の刻」「巳の時」といった。方角としては、南から東へ30度寄った方角をいい、南南東にあたっている。巳の刻が1日のなかばである午(うま)の刻(今日の午後0時)より前であるところから、巳の刻(巳の時)は物が新しい状態であることをいい、古びていく、盛りを過ぎることを「巳の時過ぐ」という。
[宇田敏彦]
出典 占い学校 アカデメイア・カレッジ占い用語集について 情報
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