市川寿美蔵(読み)いちかわすみぞう

改訂新版 世界大百科事典 「市川寿美蔵」の意味・わかりやすい解説

市川寿美蔵 (いちかわすみぞう)

歌舞伎俳優。7世まである。(1)4世(1820-66・文政3-慶応2) 7世市川団十郎門下子役から何度も名を変え,立役と敵役を兼ねた。1858年(安政5)寿美蔵,翌年4世市川雷蔵となる。(2)5世(1845-1906・弘化2-明治39) 明治初年東両国垢離場(こりば)大辰の芝居で,河原崎権之助(9世市川団十郎)を連想させたので,〈垢離場の権之助〉と称された。78年9世団十郎の門下となり寿美蔵を襲名。〈団菊左〉を相手に老け役で好評を博し,93年以降は明治座で初世市川左団次の相手をつとめた。(3)6世 3世市川寿海の前名。(4)7世(1902-85・明治35-昭和60)市川団九郎の子。1949年に寿美蔵を襲名した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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