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布衣 ほうい

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

布衣
ほうい

狩衣 (かりぎぬ) の別称。ほいともいう。狩衣は元来,麻の布でつくられたから布衣と称したが,次第に綾,紗,織物でも仕立てられるようになっても,旧称のまますべて布衣といわれるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

ぬの‐きぬ【布衣】

《「ぬのぎぬ」とも》植物繊維で織った布で作った衣服。
「荒たへの―をだに着せかてにかくや嘆かむせむすべをなみ」〈・九〇一〉

ふ‐い【布衣】

《昔、中国で、庶民は布(ふ)の衣を着たところから》官位のない人。庶民。→ほい(布衣)

ほ‐い【布衣】

庶民着用の衣服。また、官服に対して、平服。転じて、平民のこと。
「流石(さすが)に淮西(わいせい)の一―より起って」〈露伴運命
狩衣(かりぎぬ)のこと。初め布製、平安時代以後は狩衣一般、特に無文の狩衣をさした。また、それを着る六位以下の身分の者。
江戸時代、武士の大紋に次ぐ4番目の礼服。また、それを着る御目見(おめみえ)以上の身分の者。

ほう‐い【布衣】

ほい(布衣)」に同じ。

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百科事典マイペディアの解説

布衣【ほい】

〈ほうい〉とも読む。狩衣(かりぎぬ)の別称。江戸時代には有文のものを狩衣と称したのに対し,6位以下の者が着用する無文の狩衣を布衣と呼び,転じて6位の者の異称ともされた。

布衣【ほうい】

布衣(ほい)

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうい【布衣】

〈ほい〉ともいう。公家では狩衣(かりぎぬ)の別称で,たとえば上皇が禅位後はじめて狩衣を着る儀式を布衣始(ほういはじめ)という。布衣という称呼は,狩衣が正式の服ではなく,身分の低いものの服装から生まれた野外用の略装であったからであろう。もともと〈布衣〉は古い漢語で,庶民の着る麻などの服を意味し,さらに無官の人を指すこともある。〈布衣〉より起こって天下を統一した人物として漢の高祖,明の洪武帝がよくあげられる。

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大辞林 第三版の解説

ぬのぎぬ【布衣】

麻・苧からむしなどの繊維で織った布で作った衣服。 「荒たへの-をだに着せかてに/万葉集 901

ふい【布衣】

〔昔、中国で庶民は布(絹以外の織物)を身につけたことから〕
官位のない人。庶民。ほい。 「 -より天下取り給ふ程の大功をば遂げ給ひき/仮名草子・浮世物語」 → ほい(布衣)
[句項目]

ほい【布衣】

〔「ほうい」とも〕
布の狩衣かりぎぬ。のち、狩衣一般をいう。
近世、無紋の狩衣。六位以下および御目見おめみえ以上の者が着用。また、その身分の者。上級の者は微行などに着た。 → ふい(布衣)

ほうい【布衣】

ほい(布衣) 」に同じ。 「 -の兵を殿上の小庭にめしおき/平家 1

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世界大百科事典内の布衣の言及

【布衣】より

…〈ほい〉ともいう。公家では狩衣(かりぎぬ)の別称で,たとえば上皇が禅位後はじめて狩衣を着る儀式を布衣始(ほういはじめ)という。布衣という称呼は,狩衣が正式の服ではなく,身分の低いものの服装から生まれた野外用の略装であったからであろう。…

【布衣】より

…〈ほい〉ともいう。公家では狩衣(かりぎぬ)の別称で,たとえば上皇が禅位後はじめて狩衣を着る儀式を布衣始(ほういはじめ)という。布衣という称呼は,狩衣が正式の服ではなく,身分の低いものの服装から生まれた野外用の略装であったからであろう。…

【狩衣】より

…その下にはく裾くくりの袴もともに上質でゆるやかなものとなり,ここに猟衣でありながら平生衣にも用いられる衣が成立し,その時期は,10世紀ころからではないかと推定される。したがって狩衣は,のちのちまで本来布製の粗服であったなごりをとどめ,布衣(ほうい)という別称をもっていた。 こうして狩衣は初め常服としての性格がつよく,公家では若公達や,遠方の旅行などに用いられる程度で軽装であったが,平安時代末から鎌倉時代になると,地質・文様もますます華麗となり,一方には新興武士階級がこれを正装としたため,ますますその位置を高めることとなった。…

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