地図投影の一種。投射図法の一種で、視点を地球曲面上、投影面は地球の中心に関して反対側の地表に接する平面とし、正角図法で球面上の円はすべて円または直線に表される。球面全体で視点付近は著しく拡大して投影され、視点は表せない。西暦紀元前2世紀にギリシアのヒッパルコス、プトレマイオス、そして古代エジプト人は、視点と地球の中心を結ぶ直線(投影軸)が地軸と一致する正軸の場合を星図に用い、プラニスフェアといった。「立体」を意味するギリシア語に基づくステレオグラフィック図法またはステレオ図法は17世紀に地図に用いてからの名称である。日本語名の平射図法は視点の位置が地球曲面上にあるという連想による。
正軸の場合(極心平射図法)は極圏の国際航空図、大洋水深総図、国際天気図およびユニバーサル極心平射図法(UPS図法)による測量座標系に用いる。平射図法で、投影軸が地軸と直交する横軸平射図法の半球図経緯線網のグラフはウルフネットWulff's net(またはウルフの網)とよばれ、1902年にドイツのウルフG. Wulffによって鉱物結晶の解析図解に提案された。
[金澤 敬]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…(1)の方位図法は地球上の一点に接する平面に経緯線を投影する図法であり,(2)の円錐図法は地球面に接するか,またはわずかに食い込む形で円錐をかぶせ,経緯線を投影して,これを切り開いて平面とする図法であり,(3)の円筒図法は同じく地球面に接するか,またはわずかに食い込む形で円筒をかぶせ,経緯線を投影してこれを切り開いて平面とする図法である。これらの図法は,さらに投影の視点によって,地球の中心に視点をおく心射図法,反対側の地球上の一点に視点をおく平射図法,無限遠に視点をおく正射図法などと区分される。また,面積,角度,距離のいずれかの条件を正しく表示するため,古来,数々の投影法がくふうされており,それぞれ正積図法,正角図法,正距図法などと呼ばれている。…
※「平射図法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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