日本大百科全書(ニッポニカ) 「弓削島」の意味・わかりやすい解説
弓削島
ゆげしま
愛媛県北東端、瀬戸内海芸予諸島東端にある島。越智(おち)郡上島(かみじま)町に属する。面積8.67平方キロメートル。南北二つの島が陸繋(りくけい)砂州によって結ばれ、ひょうたんの形をなし、砂州上に中心集落の弓削下弓削(ゆげしもゆげ)や港湾が立地する。最高点は北部の三山(みつやま)(325.3メートル)で、山頂からは瀬戸内海の眺望がいい。一部古生層を含む石英雲母片岩、花崗(かこう)岩、石灰岩などからなり、石材生産も行われる。なお、生名(いきな)、岩城(いわぎ)、赤穂根(あかほね)、佐(さ)島の島々を総称して上島諸島とよび、弓削島はその中心。北部は瀬戸内海国立公園域。1996年(平成8)には佐島との間に弓削大橋が架けられた。愛媛県今治(いまばり)市とを結ぶ船便と、広島県尾道(おのみち)市因島(いんのしま)とを結ぶ船便があるが、因島との便の方が多い。人口2834(2009)。
[深石一夫]