強情(読み)ゴウジョウ

デジタル大辞泉 「強情」の意味・読み・例文・類語

ごう‐じょう〔ガウジヤウ〕【強情/剛情】

[名・形動]意地を張って、なかなか自分の考えを変えないこと。また、そのさま。「―を張る」「―な性格
[派生]ごうじょうさ[名]
[用法]強情・頑固――「強情(頑固)な性格」「強情(頑固)なやつ」のように性格・態度表現する語としては相通じて用いられる。◇「強情」は「自分の非を認めずにあくまでも強情を張っている」「強情に口をつぐんでいる子」など、人の言葉を聞き入れないさまを表す意で広く使われる。◇「頑固」は「頑固おやじ」「頑固に伝統を守る」など自分の考えを積極的に通すという意で多く用いられるが、「頑固な水虫」など人間以外のしつこいものにも使う。◇類似の語に「意固地」「かたくな」がある。「意固地」は、「意固地になって反対する」など意地を強く張る場合に、「かたくな」は、心を閉ざしたような頑固さを表す場合に用いられる。
[類語]かたくないこじ意地っ張り片意地業突く張り強情っ張り頑固頑強頑迷一徹石頭気難しい意地になる意地を張る我を張る梃子でも動かない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「強情」の意味・読み・例文・類語

ごう‐じょうガウジャウ【強情・剛情】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 我意を張り通すこと。かたくなで意地っぱりなこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「天鈿女は、〈略〉女神なれども、強情(カウシャウ)也」(出典:天理本日本書紀抄(1527)下)
    2. 「強情(ガウジャウ)ぬかした老ぼれめ」(出典:歌舞伎・東海道四谷怪談(1825)序幕)

強情の補助注記

仏典出自の「強盛」に基づく語ともいわれるが、室町期以降見られる「情強(じゃうごは)」に対する漢語的表現とも考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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