デジタル大辞泉
「御座んす」の意味・読み・例文・類語
ござん・す【御座んす】
[動サ特活]《「ござります」の音変化》
1 「来る」「行く」「いる」の意の尊敬語。いらっしゃる。
「あれ梅川様の―・した。なう、よい所へ来てくだんした」〈浄・冥途の飛脚〉
2 「ある」の意の丁寧語。ございます。
「祝儀とて殿達からくださんすことも―・す」〈難波鉦・二〉
3 (補助動詞)
㋐補助動詞「いる」の意の尊敬語。…でいらっしゃる。
「ここへ隠れて―・せ」〈浄・冥途の飛脚〉
㋑補助動詞「ある」の意の丁寧語。…でございます。
「羽織だけ替えて行かれたようで―・す」〈一葉・われから〉
「否か応かが生き死にの大事の返事で―・する」〈浄・博多小女郎〉
[補説]活用は「御座ります」に同じ。近世、遊女言葉から出て、一般女性間にも流行し、のちには男性も用いるようになった。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ござん・す【御座】
- 〘 自動詞 サ行特活 〙 ( 「ござります」の変化した語 ) 近世以後の語。発生当初は遊女のことばであったが、元祿(一六八八‐一七〇四)頃には若い一般女性間にも流行し、近世後期では男性も使用するようになった。
- [ 一 ]
- ① 「行く」「来る」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。
- [初出の実例]「そんなら追付けござんせ」(出典:歌舞伎・傾城江戸桜(1698)中)
- ② 「いる」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。
- [初出の実例]「それ故この子も屋敷にござんす」(出典:歌舞伎・御曹司初寅詣(1701)中)
- ③ 「ある」の丁寧語。ございます。あります。
- [初出の実例]「取出さうと思ひ見たれば、錠が放して有って、其の時から金はござんせなんだ」(出典:歌舞伎・傾城江戸桜(1698)中)
- [ 二 ] 補助動詞として用いる。
- ① 補助動詞「いる」の尊敬語。
- [初出の実例]「その形(なり)では人が咎めませう程に〈略〉それを着てござんせ」(出典:歌舞伎・御曹司初寅詣(1701)中)
- ② 補助動詞「ある」の丁寧語。…でございます。…であります。
- [初出の実例]「ここ通る北野道者のほうかぶり笠の内野は床しう御ざんす」(出典:出来斎京土産(1677)二)
御座んすの語誌
( 1 )活用は「ござります」に同じ。
( 2 )江戸期上方の遊女語として発生し、後に江戸の遊女語となった。元祿期には上方の町屋の女性語として、江戸後期には江戸の町屋の女性語となり、さらに一般に男性も使用するようになり、明治の東京語の一部に引き継がれたといわれる。
( 3 )明治以降の文学作品では一般の女性のほか、山の手の裕福な男性、下町の男性などが使っており、昭和に入ってからも三〇年代頃の東京の「山の手言葉」に残ることがあった。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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