心材(読み)シンザイ

デジタル大辞泉 「心材」の意味・読み・例文・類語

しん‐ざい【心材】

樹木の材の中心に近い、濃い色の部分辺材に比べて堅い。赤身あかみ

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精選版 日本国語大辞典 「心材」の意味・読み・例文・類語

しん‐ざい【心材】

  1. 〘 名詞 〙 樹木の材で中心に近い死んだ部分。種々の色素がたまって黄色赤褐色黒色などに着色されていることが多い。材質は緻密で腐りにくく、家具や建築材としてすぐれる。辺材に対していう。赤身(あかみ)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「心材」の意味・わかりやすい解説

心材
しんざい

樹木は形成層の活動によってその内側に二次木部、すなわち木材が年々蓄積されていくが、長年にわたって蓄積した二次木部は、すべてが生きていて水分の通道をつかさどっているわけではなく、中心にある古い木部から外側に向かって順次死んでいく。この死んだ部分を心材、周辺の生きている部分を辺材(へんざい)、辺材が心材に移り変わる部分を移行材という。移行材の部分で組織が死ぬとき、つまり、心材が形成されていくときには、樹木の種類によって特徴的な、無色あるいは有色の物質が集積される。したがって、心材と辺材では多くの場合、色調差が生じることとなる(色調差の生じないものもある)。心材が示すおもな色調としては、黒(コクタン)、紫(ローズウッド)、赤(アカガシスギ)、黄(ツゲ)、緑(ホオノキ)などがある(括弧(かっこ)内は種名)。また、心材は辺材よりも堅いため、加工をする際にもゆがみが少なく、家具や装飾材として使われる。なお、菌類などがもたらす病害によって幹の中心部が有色となり心材のようにみえることがあるが、これは偽心材とよばれ、心材とは区別される。

[鈴木三男]


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リフォーム用語集 「心材」の解説

心材

心材とは、樹心周囲の色の濃い部分のことを言う。樹脂が多く、水分が少なく、強度、耐久性に優れると言う特徴がある。心材と辺材との区分が明確なものは、針葉樹では、カラマツ、杉、サワラ、ヒメコマツ、コウヤマキ、ネズコなどがあげらる。広葉樹では、栗、カラマツ、アオギリ、ヤチダモ、ウルシノキ、欅などがある。その他、心材と辺材との区分がないものもある。「赤身」とも呼ばれる。

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百科事典マイペディア 「心材」の意味・わかりやすい解説

心材【しんざい】

赤身とも。原木の木質の中央にある部分から得られる木材。辺材に対する。年輪の中心部に当たり,赤・褐色などの色をもち,水分が少なく重量が大きく強度および靭性(じんせい)に富む。

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世界大百科事典(旧版)内の心材の言及

【木材】より

…針葉樹では樹脂道や樹脂細胞を含んでいて,やにを出すものがある。 針葉樹,広葉樹を問わず,丸太の横断面で外周部の色の白っぽい部分を辺材(しらた),中心部の濃色の部分を心材(あかみ)と呼び,辺材は養分が多く腐りやすいが,心材には心材物質が形成されていて一般に腐りにくい。針葉樹の場合は立木の含水率は心材では40%前後だが,辺材では100~200%にも及ぶ。…

※「心材」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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