心臓カテーテル法(読み)しんぞうカテーテルほう(英語表記)cardiac catheterization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「心臓カテーテル法」の意味・わかりやすい解説

心臓カテーテル法
しんぞうカテーテルほう
cardiac catheterization

心カテーテル検査ともいう。肘または大腿部などの末梢血管に小切開を加えて,そこからプラスチック製の細いカテーテルを挿入し,X線透視下に心臓にまで到達させ,心臓内各所の血圧測定,採血,さらに造影剤注入による心臓血管撮影などを行なって,心臓の奇形,弁膜の働き,冠状動脈の状態などの診断に役立たせる方法。この検査により心臓や血管内腔の病変が非常に詳細に描出され,重要な情報が得られる。ことに毒性の少い有機ヨード剤を用いた造影剤が開発されて以来,血管造影法が急速に発展してきている。なお,1929年に心臓カテーテル法を創始したドイツの W.フォルスマン,41年にその臨床応用を完成させたアメリカの A.F.クールナンと D.リチャーズの3人は,その功績により 56年度ノーベル生理学・医学賞を受賞した。

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