平安末期の真言(しんごん)宗の僧。仏種房(ぶっしゅぼう)と号する。参議平実親(たいらのさねちか)の子。初め三井園城寺(みいおんじょうじ)で出家受戒し天台宗を学んだが、三論(さんろん)宗の珍海(ちんかい)との宗論に敗れ、その後は密教に入り醍醐寺(だいごじ)で小野流を学び、諸山で修練苦行すること25年に及んだという。名利を求めず菩提(ぼだい)を願って勉学研鑽(けんさん)し、『別尊雑記』など多くの著作を残した。高野山(こうやさん)に登ってから一寺を建立し、常喜院(じょうきいん)と号して住した。東密と台密を兼ね合わせた事相(じそう)の派をたて、その一派を常喜院流という。
[平井宥慶 2017年8月21日]
(矢島新)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
…日常居住する住宅とは別に,保養,避暑,避寒や自然的な環境のなかでの遊楽などを目的として建てられた住宅で,古くは別業(べつぎよう),別墅(べつしよ),別庄(べつしよう)などとも呼ばれた。別荘を建てる習俗はかなり古くからあり,ローマ帝国や古代中国などの皇帝・貴族がすでに多くの別荘を建てていた。古代ローマではローマ東方の高地にあるティボリや地中海のカプリ島にウィラと呼ばれる別荘が営まれ,中国では長安の東にある温泉地驪山(りざん)などが皇帝の別荘地として有名である。…
※「心覚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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