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志賀山流 しがやまりゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

志賀山流
しがやまりゅう

日本舞踊の一流派志賀山万作より興るといわれ,歌舞伎舞踊中最も古い流派という。志賀山万作については,元禄2 (1689) 年に刊行された『舞子式正稽古』に万作の名と定紋が載るほか詳しいことは不明であるが,その定紋が2世中村勘三郎の拝領紋と同じ,丸に三つ柏であるので,その教えを受けたものと考えられている。天明6 (1786) 年に1世中村仲蔵が,10世中村勘三郎披露の狂言に,志賀山一流の『舌出し三番』を『寿世嗣三番叟』の名で演じ,志賀山流8世家元の披露をした。3世中村仲蔵の自伝『手前味噌』には志賀山流の系脈も書かれているが,その記載には疑問がもたれている。志賀山流は女性の家元が多く,その踊りは古風を多く残している。

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デジタル大辞泉の解説

しがやま‐りゅう〔‐リウ〕【志賀山流】

日本舞踊の流派の一。元禄(1688~1704)ごろ、江戸の振付師志賀山万作が創始。最古の流派。

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百科事典マイペディアの解説

志賀山流【しがやまりゅう】

日本舞踊の流派。江戸の振付師志賀山万作が元禄期に始めた流儀で,最古の歴史をもつ。6世が歌舞伎俳優初世中村仲蔵〔1736-1790〕で,《関の扉》《戻駕》《鞍馬獅子》など舞踊劇を初演して有名。

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デジタル大辞泉プラスの解説

志賀山流

日本舞踊の流派のひとつ。江戸時代、元禄期の江戸の歌舞伎振付師、志賀山万作を流祖とする。日本舞踊最古の流派とされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しがやまりゅう【志賀山流】

日本舞踊の流派。元禄期(1688‐1704)の志賀山万作を流祖とする。江戸歌舞伎の振付師の家系として知られるが,天明期(1781‐89)に活躍して仲蔵振りを残した初世中村仲蔵は6世(8世説もある)志賀山を継いでいる。9世家元から後は女の町師匠によって継承され,志賀山勢以(せい)を名乗るが,現家元は15世である。別に5世勢以門弟扇永改め中村万作の志賀山一流,4世勢以門弟伊勢の流れを汲む一派,その別派などがあり,複雑に分派している。

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大辞林 第三版の解説

しがやまりゅう【志賀山流】

日本舞踊の流派の一。江戸の歌舞伎舞踊の振付師の祖志賀山万作が、元禄(1688~1704)頃創始。日本舞踊最古の流派とされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

志賀山流
しがやまりゅう

日本舞踊の一流派。江戸における振付師の祖、志賀山万作(?―1729)を流祖とする最古の流派である。万作は喜多流の鼓打ちから中村座の囃子(はやし)方になったが、舞に優れていたため振付師に転じ、初世中村伝次郎を名のったという。しかし異説もあり、経歴ははっきりしない。2世家元(?―1781)は万作の子、3世(?―1783)は2世の子で、ともに中村伝次郎名。3世の長女が9世家元初世志賀山せい(?―1802)となってのち、流儀は女性の手に移った。代々せいの名を継ぎ、現15世家元7世勢以(1914― )に至っている。最盛期は、志賀山の縁者である名優初世中村仲蔵(なかぞう)(1736―90)が活躍した時代で、『舌出し三番叟(さんばそう)』『仲蔵狂乱』『関の扉(せきのと)』などに「志賀山の仲蔵ぶり」を残している。また彼は一時志賀山8世を継ぎ舞踊師匠として稽古(けいこ)場を開いていた。幕末から明治にかけての3世仲蔵(1809―86)も縁故が深く、志賀山の風を伝えた。古風な振(ふり)、技法が特色で、勢以代理の志賀山葵(あおい)が1980年(昭和55)から10回にわたり「志賀山流古典研究会」を続け、『志賀山三番叟』『仲蔵の藤娘(ふじむすめ)』『娘道成寺(むすめどうじょうじ)』などが注目された。近年、流派としての活動は少ない。[如月青子]

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世界大百科事典内の志賀山流の言及

【日本舞踊】より

…しかし流派はまた新しい流派や分派を生み,宗家,分家家元などの名称も生じており,現在流派の数は150を超え,今後ますます分派していく傾向にある。 振付師から出た流派では,志賀山万作を流祖とする志賀山流,江戸の振付師藤間勘兵衛から出た藤間流,西川仙蔵を祖とする西川流,幕末期から明治にかけて活躍した初世花柳寿輔が開いた花柳流,若柳吉松の若柳流や,市山七十郎の市山流等がある。また俳優の家から出たものに3世中村歌右衛門を初世とする中村流があり,同じ中村流を名のるものに,初世中村富十郎を祖とするもの,中村弥八(1703‐77)を祖とする虎治派,3世坂東三津五郎より出た坂東流があり,そのほか水木流,岩井流,市川流,尾上流等がある。…

※「志賀山流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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