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志願兵制 しがんへいせい

百科事典マイペディアの解説

志願兵制【しがんへいせい】

兵士の大部分を志願者から採用する兵役制度。徴兵制と対比される。兵士の自発的な国防意思を期待することができ,専門技術に長じた職業的軍隊を得ることができるが,社会情勢によっては多数の兵員を確保できない欠陥がある。
→関連項目軍隊選抜徴兵制

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

志願兵制
しがんへいせい

国民に兵役の義務を課する強制兵制度によらず、自由意志に基づいて兵役に服すことを望む者を徴募して軍隊を構成する自由兵制度のうち、正規軍をもっぱら国民の志願によって維持しようとする制度をいう。イギリス、アメリカなどでは歴史的に平時には志願兵制をとってきたが、現在では、ほかにカナダなどイギリス系の国々を中心に、わが国を含めて世界の約30か国が採用している。
 イギリスでは1960年に、スエズ以東からの撤退と30万人の兵員削減に伴い、第二次世界大戦中からの徴兵を廃止し、志願兵制一本になった。アメリカも1973年に選抜徴兵制から完全な志願兵制に移行したが、「選抜徴兵法」に基づく徴兵適格者の登録事務は、その後も引き続き行われている。これに対して、イギリス以外のヨーロッパの主要国では従来徴兵制を採用する国が多かった。しかし、これらの国々でも、冷戦終結後地域紛争への効果的な対応を図るため国防組織の再編と兵員の削減が進められた結果、フランスやオランダなど志願兵制に移行する例が増えている。
 志願兵制には、国民の兵役負担を減じ、長期の服役によって熟練兵を養成できるなどの長所がある反面、高学歴者が志願しないため兵士の質が低下する、兵員の急増が困難である、軍紀が緩む、人件費がかさむなどの短所が指摘されている。[亀野邁夫・鈴木 滋]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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