(読み)カン

デジタル大辞泉 「患」の意味・読み・例文・類語

かん【患】[漢字項目]

常用漢字] [音]カン(クヮン)(漢) ゲン(呉) [訓]わずらう うれえる
心配する。心配事。「外患苦患くげん災患憂患
病気になる。病気。「患者患部疾患重患大患肺患病患罹患りかん
患者。「急患新患

かん〔クワン〕【患】

苦しみ。悩み。わずらい。
「夫親の苦は婦子の―と為り」〈福沢文明論之概略

げん【患】[漢字項目]

かん

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精選版 日本国語大辞典 「患」の意味・読み・例文・類語

かんクヮン【患】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 苦しみ。うれい。また、病気。わずらい。
    1. [初出の実例]「凡職事官患経百廿日愈者解官者」(出典続日本紀‐天平宝字二年(758)九月丁丑)
  3. ( 転じて ) 欠点
    1. [初出の実例]「ただいたづらに理屈に偏して文章淡泊にすぐるの患(カン)あり」(出典:小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上)

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普及版 字通 「患」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] カン(クヮン)
[字訓] うれえる・わずらう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は串(かん)。〔説文〕十下に「憂ふるなり」とあり、憂患の意とする。串はと同字。宝貝を貫く形で、その傷め易いことを憂える意であろう。

[訓義]
1. うれえる、わずらう、おもいなやむ、心づかいする。
2. わずらい、くるしみ、やまい、わざわい。

[古辞書の訓]
名義抄〕患 ウレフ・ヤマヒ 〔字鏡集〕患 ウレフ・ヤマヒ・ワザハヒ

[語系]
患hoan、(害)hatは声義の関係がある。〔淮南子、修務訓〕の〔許慎注〕に「は患なり」とあって、互訓の例が多い。

[熟語]
患禍患悔患害患忌患咎患急患御・患苦・患険患戚・患患毒患難・患悶・患憂患吏患累
[下接語]
外患・艱患・咎患・急患・近患・苦患・後患・国患・疾患・重患・水患・大患・内患・風患・憂患

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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