犬居(読み)イヌイ

デジタル大辞泉 「犬居」の意味・読み・例文・類語

いぬ‐い〔‐ゐ〕【犬居】

犬が座っている姿勢。人がしりもちをついた姿や、両手地面について座り込んでいるようすをいう。
「童が腹巻きの引き合はせをあなたへつっと射ぬかれて、―に倒れぬ」〈平家一一

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精選版 日本国語大辞典 「犬居」の意味・読み・例文・類語

いぬ‐い‥ゐ【犬居】

  1. 〘 名詞 〙 ( 多く「に」を伴って副詞的に用いられる。犬が前足を立ててすわる姿勢から ) しりもちをついた姿、また、はいつくばった姿の形容
    1. [初出の実例]「童が腹巻のひきあはせをあなたへつっと射ぬかれて犬居にたふれぬ」(出典:平家物語(13C前)一一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「犬居」の意味・わかりやすい解説

犬居
いぬい

静岡県浜松市天竜区春野町(はるのちょう)地域南部の一地区。旧犬居町。気田(けた)川と不動川の合流点付近で、信州街道に沿う山村中世天野氏が犬居城を築き、この山中を領したため犬居山中(やまなか)とよんだ。宝塚歌劇団育ての親といわれる白井鉄造は犬居の出身で、記念館がつくられている。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「犬居」の意味・わかりやすい解説

犬居
いぬい

静岡県西部,浜松市北東部の旧町域。 1956年熊切村と合体して春野町となり,2005年浜松市に編入。 2007年政令指定都市化に伴い天竜区の一部となった。地頭天野氏が犬居城 (乾城) を築き栄えたが,天正4 (1576) 年徳川家康に攻略された。その城址は気田川の西岸にある。良質の茶を産する。西端火伏せの神をまつる秋葉神社がある。

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