デジタル大辞泉 「扱い」の意味・読み・例文・類語 あつかい〔あつかひ〕【扱い】 1 操作すること。処理すること。「この器具は扱いが難しい」「小荷物扱い所」2 待遇・応対のしかた。「扱いが公平だ」「客の扱いがうまい」3 ある身分・役割・状態にあるものとして接すること。「部長扱い」「子供扱い」「機密扱い」4 紛争・訴訟などの仲裁をすること。また、その調停者。仲裁。調停。「よいところへ―がはいったと云ってよろこぶ者もあり」〈谷崎・盲目物語〉5 看護すること。介抱すること。「対の方のわづらひける頃は、なほ、その―に、と聞こしめしてだに」〈源・若菜下〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「扱い」の意味・読み・例文・類語 あつかいあつかひ【扱・&JIS8856;】 〘 名詞 〙 ( 動詞「あつかう(扱)」の連用形の名詞化 )① あれこれと世話をすること。また、病人を看護すること。[初出の実例]「あわただしき人のあつかひなどせられて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)② あれこれとうわさをすること。評判。③ 両者の間に立って争いをとりなすこと。また、その人。訴訟や紛争の仲裁。調停。示談。[初出の実例]「日禰野の領家分半済御扱なく候はは、我々が命は助る間敷候」(出典:政基公旅引付‐文亀三年(1503)七月二六日)④ かしら。長。また、かしらとして人々を取締ること。[初出の実例]「宰 あつかい 物のかしら」(出典:和漢通用集(1596‐1644))⑤(イ) 人の相手になって話したり、もてなしたりすること。とりなし。応対。「子供の扱い」「客の扱い」[初出の実例]「賢者のあつかいがをとろへてあるぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)六)(ロ) ( 名詞の下に付けて接尾語的に用いる ) それらしく待遇すること。[初出の実例]「其やうな奥様あつかひ虫が好かで」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉二)⑥(イ) あれこれと操作して動かすこと。手などで物を運んだり、使ったりすること。「機械の扱い」「荷物の扱い」[初出の実例]「大舩はあつかいが自由にならぬ程に」(出典:四河入海(17C前)七)(ロ) ( 名詞の下に付けて接尾語的に用いる ) 事物の取扱い方。また、機能に応じた有効な用い方。[初出の実例]「禅僧は言句あつかいが大事ぢゃ」(出典:駒沢大学本臨済録抄(16C後)中)⑦ あておこなうこと。また支配すること。領知すること。[初出の実例]「さり川へ着候、是又拙者噯之処にて候間、種々会尺也」(出典:上井覚兼日記‐天正一二年(1584)一二月一五日)⑧ 物事の処理。また、担当。「事務の扱い」⑨ 花札を二人でする時、両者の得点の差が三六点以上になること。[初出の実例]「光秀はあつかいぎりで絵がくさり」(出典:雑俳・柳多留‐三(1768)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例