投資顧問業(読み)トウシコモンギョウ(英語表記)investment counsel

デジタル大辞泉 「投資顧問業」の意味・読み・例文・類語

とうしこもん‐ぎょう〔‐ゲフ〕【投資顧問業】

株式など投資対象の情報提供資産運用についての助言などをする業務
[補説]平成19年(2007)に投資顧問業法が金融商品取引法統合・廃止されたことに伴い、投資顧問業の法律上の呼称投資運用業、および投資助言・代理業に変更され、業務の範囲拡大された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「投資顧問業」の意味・読み・例文・類語

とうし‐こもんぎょう‥コモンゲフ【投資顧問業】

  1. 〘 名詞 〙 株式など投資対象の情報提供や資産運用についての助言などをする業務。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「投資顧問業」の意味・わかりやすい解説

投資顧問業
とうしこもんぎょう
investment counsel

顧客企業年金、法人、個人等)の資産の運用について、専門知識による助言と管理を通じて資産づくりに関与する職業欧米においては信用度の高い金融機関としてその地位は確立されている。日本では1986年(昭和61)5月に成立した投資顧問業法により、投資顧問業という業態ができた。しかし、2007年(平成19)9月の金融商品取引法施行により投資顧問業法は廃止された。これに伴い、投資顧問業は「投資運用業」および「投資助言・代理業」に呼称が改められた。また以前では投資一任業(現在の「投資運用業」)だけを行いたい場合でも、投資助言者(現在の「投資助言・代理業」)として登録したのちに、投資一任業を行う認可を受ける必要があったが、現在はともに別々に登録ができるようになっている。そのため、業務についても拡大・多様化している。

[桶田 篤・前田拓生]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「投資顧問業」の意味・わかりやすい解説

投資顧問業 (とうしこもんぎょう)

報酬を得て,証券投資または資産運用に関する助言を行う業務。アメリカでは1940年に投資顧問法が制定され,投資顧問業者に対して証券取引委員会SEC)への登録が義務づけられた。以来,アメリカで投資顧問業は順調に発展している。日本においても,1980年代,金融の自由化・国際化が進展する一方,個人・法人の金融資産の蓄積が進行したことを背景として,高度な運用ノウハウを有する投資顧問会社のニーズが高まってきた。その反面,投資顧問業に関する特別な規制がなく,問題のある業者も見受けられたことから,投資顧問業法制定の必要性が高まり,1986年11月25日,投資顧問業法が施行された。同法の施行により,投資顧問業務を行う場合は大蔵大臣の登録を受けることが必要になった。さらに,投資一任業務を行う場合には,登録とともに,大蔵大臣の認可を受けなければならない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「投資顧問業」の意味・わかりやすい解説

投資顧問業
とうしこもんぎょう

株券債券などの有価証券投資に関する情報提供やアドバイスを専門的な立場から行なう業務。金融商品取引業(→証券業)の一つで,1986年以降「有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律」に規定されていたが,2007年金融商品取引法の施行にともない,投資運用業と投資助言・代理業とに分かれた。これらの業務を行なうには,内閣総理大臣の登録を受ける必要がある。投資運用業は,投資一任契約に基づき,投資判断や投資に必要な権限投資家から委任されて行なう投資一任業務,ファンド(→商品ファンド)や金融派生商品(デリバティブ)の運用業務を行なう。投資助言・代理業は,投資判断は投資家自身に任せて助言のみをする投資助言業務と,投資一任契約・投資助言契約締結に関する代理・媒介業務を行なう。(→投資

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「投資顧問業」の意味・わかりやすい解説

投資顧問業【とうしこもんぎょう】

投資家への助言を行ったり,資産運用を一任されて行う業者のこと。日本では1986年11月投資顧問業法の施行から始まり,大蔵省への登録が必要。有価証券の銘柄選択や価格・売買時期の決定まですべてを任されて行う投資一任業務は大蔵省の認可を要する。この投資一任業者には1990年から企業年金の運用受託が認められ,1995年からは公的年金の取扱いも可能となり,さらに投資信託業務の兼営が認められた。1998年12月からは,証券会社の兼業も可能となった。現在登録されている約600社には,証券会社系,銀行系,個人営業までさまざまな投資顧問業者がある。
→関連項目ファンド・マネジャーヘッジファンド

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

会計用語キーワード辞典 「投資顧問業」の解説

投資顧問業

投資家に対し、株式や債券などの有価証券について、銘柄、数量、売買するに適当な時期、価格など投資判断についての助言する業務。

出典 (株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」会計用語キーワード辞典について 情報

株式公開用語辞典 「投資顧問業」の解説

投資顧問業

投資家に対して、株式や債券などの有価証券について、銘柄、数量、価格、売買の時期など投資判断についての助言する業務。

出典 株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント株式公開用語辞典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android