抗真菌剤・抗原虫剤・駆虫剤・抗ウイルス剤(読み)コウシンキンザイコウゲンチュウザイクチュウザイコウウイルスザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版の解説

抗真菌剤・抗原虫剤・駆虫剤

抗ウイルス剤とは


 真菌(かび)・原虫・寄生虫などが感染しておこった病気を、それぞれ、真菌症原虫症寄生虫病といいます。ここでは、これらの病気の治療剤について解説します。


抗真菌剤 真菌は、細菌と原虫の中間に位置する大きさの微生物で、真菌の感染によっておこった病気を真菌症といいます。感染をおこすのは、おもに白癬菌はくせんきん、アスペルギルス、カンジダ、クリプトコッカス、放線菌といった真菌です。この真菌症には、皮膚・粘膜などの体の表面に発生する表在性真菌症ひょうざいせいしんきんしょう(みずむし、カンジダ腟炎ちつえん口腔こうくうカンジダ症など)と、体の内部に発症する深在性真菌症しんざいせいしんきんしょう(肺真菌症、消化管真菌症、真菌性髄膜炎しんきんせいずいまくえんなど)とがあります。真菌症を治療する化学療法剤が抗真菌剤です。抗真菌剤の多くは、真菌の細胞膜にダメージを与えて効果を現しますが、人体の細胞にも同じダメージを与えるため、それだけ副作用が現れやすいものです。


抗原虫剤 原虫は、20μm(1μmは1000分の1㎜)の大きさの微生物で、トリコモナス症、アメーバ赤痢、ランブル鞭毛虫症べんもうちゅうしょう(ジアルジア性下痢症)、トキソプラズマ症、マラリア、ニューモシスチス・カリニ肺炎が、原虫の感染による代表的な病気です。原虫による感染症は日本からほぼ駆逐されていますが、海外で原虫の感染を受けるいわゆる輸入感染症が増えています。この原虫を駆逐する薬が抗原虫剤です。


駆虫剤 近年目立つのは、ペットから感染する犬回虫症や猫回虫症、刺身などのなまものを食べて感染するアニサキス症や顎口虫症がくこうちゅうしょうといった寄生虫病です。また、海外で感染する輸入感染症としての寄生虫病も増えています。この寄生虫を駆除するのが駆虫剤で、寄生虫を直接死滅させたり、寄生虫に、まひ、けいれん、呼吸停止をおこさせる作用があります。


抗ウイルス剤 単純疱疹たんじゅんほうしん帯状たいじょう疱疹、HIV感染症・後天性免疫不全こうてんせいめんえきふぜん症候群(エイズ)などのウイルス感染症の治療に使われる薬です。正常な細胞の活動はできるだけ維持し、ウイルスの活動を抑える作用があります。


抗真菌剤


抗原虫剤


駆虫剤


ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)


非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)


NRTI・NNRTI配合剤


HIVプロテアーゼ阻害剤


HIVインテグラーゼ阻害剤


CCR5阻害剤


単純・帯状疱疹治療剤


B型肝炎治療剤


C型ウイルス肝炎治療剤


抗インフルエンザウイルス剤


イノシンプラノベクス製剤


抗サイトメガロウイルス製剤


ニューモシスチス肺炎治療剤

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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