病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「CCR5阻害剤」の解説
CCR5阻害剤
《マラビロク製剤》
シーエルセントリ(グラクソ・スミスクライン、ヴィーブヘルスケア)
多くの抗HIV薬は宿主細胞内に侵入したヒト免疫不全ウイルス(HIV)に抗HIV作用を現しますが、CCR5阻害剤はHIVが宿主細胞内に侵入するときに必要な受容体CCR5との結合を阻害することで、HIVの細胞内侵入を阻害し、感染拡大を抑制します。ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤との併用療法として使われます。
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そのほかに、心筋虚血、肝硬変、肝不全、肝酵素上昇、肝機能検査値異常、肺炎、食道カンジダ症、胆管ガンの骨転移・肝転移・腹膜転移、汎血球減少症、好中球減少症、リンパ節症、幻覚、脳血管発作、意識消失、てんかん、小発作てんかん、けいれん、顔面神経麻痺、多発ニューロパシー、反射消失、白内障、呼吸窮迫、気管支けいれん、膵炎、直腸出血、筋炎、腎不全、多尿、皮膚粘膜眼症候群が現れることがあります。このような症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。
②吐き気・嘔吐、便秘、腹痛、頭痛、めまい、貧血、せき、好中球減少、呼吸困難、不眠症、異常な夢、うつ病、疲労などが現れることがあります。
こうした症状が現れたときには、医師に相談してください。
①錠剤で、必ず他の抗HIV薬と併用し、併用薬に応じて適宜増減するため、医師・薬剤師の指示を守り、かってな判断で増量・減量したり、中止しないでください。
②問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質、現在使用中の薬はすべて医師に報告してください。
③過去にこの薬で過敏症状をおこしたことのある人には使用できません。必ず医師にその旨を報告してください
④妊婦または現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人、重い心疾患または病歴がある人、肝機能障害のある人またはB型・C型肝炎の人、起立性低血圧の病歴がある人、降圧薬を使用している人は、使用できないことがあります。
⑤めまいが現れることがあるので、自動車運転や危険を伴う作業にたずさわる人は医師に相談してください。
⑥これらの薬を使用中に、ほかの薬を使用する必要が生じたときには、前もって必ず医師に相談してください。
HIVプロテアーゼ阻害剤、デラビルジン、イトラコナゾール、クラリスロマイシンなどと併用するとこの薬の作用を強め、エファビレンツ、エトラビリン、カルバマゼピン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品などと併用するとこの薬の作用を弱めることがあります。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報