( 1 )①について、宗祇は「連歌秘伝抄」で「おさへたる手仁葉」として、「ぞ・ば・と・は」の用例を挙げ、上接語をとりわけて限定するなど強調する字として意識し、付句の手法を選ぶ基準とした。紹巴の「連歌教訓」には「ぞ・や・か」に「押へ」の解説があり、一句中の呼応に注意が向けられている。
( 2 )②では、挙例の「色道大鏡‐九」にあるように、結びの語のほうを指しているが、これは、「おさへ」のもつ最後を締めくくる義からの転用であろう。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…記号もしくは符号風の略式の自署(サイン)で,判(はん),書判(かきはん),判形(はんぎよう),押字(おうじ)などともいった。花押の起源は自署の草書体にある。…
…条約【岡村 尭】
【歴史】
署名の起源とその変容を,中国とヨーロッパの場合について以下では概観するが,日本については〈花押〉の項目を参照されたい。
[中国]
中国では,署字,押字などともいい,文書の作成者あるいは責任者が文書上にその名を自筆で書く。その起源は古く,すでに簡(木簡)に書かれた漢代の公文書では,その末尾または背面に,責任の所在を明らかにするため,必ずその文書を書写した書記が署名した。…
※「押字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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