押寄せる(読み)オシヨセル

デジタル大辞泉 「押寄せる」の意味・読み・例文・類語

おし‐よ・せる【押(し)寄せる】

[動サ下一][文]おしよ・す[サ下二]
激しい勢いで迫る。「群衆が―・せる」「大波が―・せる」
押して一方に寄せる。「机を窓際に―・せる」
押してその方に近づける。
御簾みすのもと近く(琴ヲ)―・せ給へど」〈横笛
[類語]寄せる迫る殺到集う群がる群れるたむろ駆け付ける集まるすだくたかる固まる参集押し掛ける詰め掛ける打ち寄せる・寄せては返す・うねる荒れ狂う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「押寄せる」の意味・読み・例文・類語

おし‐よ・せる【押寄】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]おしよ・す 〘 自動詞 サ行下二段活用 〙 多くの物が、他の物に強い勢いで近づいて行く。迫って行く。おしかける。
    1. [初出の実例]「只今高松殿に押しよせ、三方に火をかけ」(出典:保元物語(1220頃か)上)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]おしよ・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 物を押して他の物に近づける。押して引きよせる。
    1. [初出の実例]「脇息をおしよせてうちかけて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)末摘花)

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