集く(読み)スダク

デジタル大辞泉 「集く」の意味・読み・例文・類語

すだ・く【集く】

[動カ五(四)]
虫などが集まってにぎやかに鳴く。「草むらに―・く虫の
群れをなして集まる。むらがる。
露霜の秋に至れば野もさはに鳥―・けりと」〈・四〇一一〉
[類語](1泣く嘶く吠える囀る咆哮する遠吠えする時をつくる・喉を鳴らす・吠え立てる・唸るたけうそぶ鳴き頻る鳴き立てる歌う地鳴き笹鳴き蝉時雨虫時雨/(2集う群がる群れる駆け付ける殺到集まるたかる固まる参集押し寄せる押し掛ける詰め掛ける揃う寄り合う寄り集まる・寄り集う・馳せ集まる・馳せ参ずる馳せつける勢揃い集合集結オンパレード

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精選版 日本国語大辞典 「集く」の意味・読み・例文・類語

すだ・く【集】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「すたく」とも )
  2. 多くのものが群がり集まる。
    1. [初出の実例]「夏麻引く海上潟の沖つ洲に鳥は簀竹(すだけ)ど君は音もせず」(出典万葉集(8C後)七・一一七六)
    2. 「むぐらおひて荒れたるやどのうれたきはかりにも鬼のすだくなりけり」(出典:伊勢物語(10C前)五八)
    3. 「藻にすだく白魚やとらば消ぬべき〈芭蕉〉」(出典:俳諧・東日記(1681)乾)
  3. 多くの虫や鳥などが集まって鳴く。
    1. [初出の実例]「我やどにいたゐの水やぬるむらん底のかはづぞ声すだくなる」(出典:曾丹集(11C初か))
    2. 「答ふる者は夏草に、すだける虫の声ならで、外に音せん物もなし」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)三)

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