掃部寮(読み)かもんりょう

日本大百科全書(ニッポニカ)「掃部寮」の解説

掃部寮
かもんりょう

掃部は「かにもり」「かむもり」「かもり」ともよむ。養老職員令(ようろうしきいんりょう)の大蔵省の被官に掃部司があり、鋪設(ふせつ)、洒掃(さいそう)(水を打ち掃(は)き清めること)など、すなわち朝廷諸行事の設営をつかさどった。820年(弘仁11)に宮内省内掃部司と合併され、宮内省被官で掃部寮となり、職員は主殿寮と同じく頭(かみ)・助(すけ)・(じょう)・大属(だいさかん)・少属各1人を置き、その下に掃部・使部などが所属した。延喜(えんぎ)式部式によると史生も所属した。頭の相当位は従(じゅ)五位下。延喜掃部寮式に設営や資材の調達についての詳細な規定がある。

[柳雄太郎]

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精選版 日本国語大辞典「掃部寮」の解説

かもん‐りょう ‥レウ【掃部寮】

〘名〙 令制官司の一つ。宮内省に属して、宮中掃除や設営のことをつかさどる。儀式のときは式場の設備をした。令制では、宮内省の内掃部司と大蔵省の掃部司があったが、弘仁一一年(八二〇)、両司を併合して掃部寮とした。職員に、頭(かみ)・助(すけ)・允(じょう)・大少属(さかん)各一人があり、他に史生・使部・掃部等がある。かもりづかさ。かもんづかさ。かもんのりょう。かんもりのつかさ。かもん。かんもり。かもり。
※三代格‐四・弘仁一一年(820)閏正月五日「併掃部内掃部二司掃部寮事」

かんもり‐つかさ【掃部寮】

〘名〙 (「かんもりづかさ」とも)
② 掃部寮(かもんりょう)に属する職員。〔書言字考節用集(1717)〕

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百科事典マイペディア「掃部寮」の解説

掃部寮【かもんりょう】

宮内省所属の令外官。和訓は〈かむもりのつかさ〉。820年大蔵省の掃部(かにもり)司と宮内省の内(うち)掃部司が統合して成立。職掌は宮中の掃除,神事・仏事・儀式・政務などの設営,藺田(いでん)・蒋沼(こもぬ)などの経営,資材の調達など。職員は頭(かみ)・助(すけ)・允(じょう)・大属(だいさかん)・少属各1人,史生(ししょう)4人ほか。中世には大外記(だいげき)の中原氏が頭を相伝した。
→関連項目大庭御野

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デジタル大辞泉「掃部寮」の解説

かもん‐りょう〔‐レウ〕【掃部寮】

律令制で、宮中の掃除や、儀場の設営などをつかさどる役所。また、その職員。弘仁11年(820)、宮内省の内掃部司と大蔵省の掃部司とを併合して掃部寮とし、宮内省に属した。かもりづかさ。かもんづかさ。

かんもり‐づかさ【掃寮】

かもんりょう(掃部寮)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「掃部寮」の解説

掃部寮
かもんりょう

律令制で宮内省に属し,宮中の舗設およびなどのことを司った役所。弘仁 11 (820) 年,大蔵省所属の掃部司と宮内省所属の内掃部司を合併して成立。

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世界大百科事典 第2版「掃部寮」の解説

かもんりょう【掃部寮】

宮内省所属の令外官。令制には大蔵省所属の掃部司(かにもりのつかさ∥そうぶし)と,宮内省所属の内掃部司(ないそうぶし)が存在した。掃部司は,正・・令史各1人,掃部(かにもり)(伴部)10人等の職員からなり,朝廷の諸行事のための(こも)・席(むしろ)・(とこ)・簀(すのこ)・苫(とま)・簾(すだれ)の製作と鋪設,・葦等の材料の栽培・調達,内裏外の宮内の洒掃(内裏内は主殿寮の所管)をつかさどる。

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