渡り合う(読み)ワタリアウ

デジタル大辞泉 「渡り合う」の意味・読み・例文・類語

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「渡り合う」の意味・読み・例文・類語

わたり‐あ・う‥あふ【渡合】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙 ( 「わたりやう」とも )
  2. ある場所で出会っていっしょになる。行きあう。また、ある出来事にめぐりあう。
    1. [初出の実例]「ひろのもの君もやわたりあふとてぞ初瀬川までわが求めつる」(出典:平中物語(965頃)三六)
  3. 相手になってたたかう。切り合う。応戦する。渡し合う。
    1. [初出の実例]「二人左右より渡り合ひ、鋒(きっさき)を指合て切て廻る」(出典:梵舜本太平記(14C後)二)
    2. 「テキニ vatariyǒ(ワタリヤウ)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  4. 互いに激しく議論をし合う。論戦する。また、争う。
    1. [初出の実例]「没義道な交渉を渡り合ふ意は毛頭なかった」(出典:崖の下(1928)〈嘉村礒多〉)
  5. 応対する。
    1. [初出の実例]「口上よき使番の、人橋をかくれども、門を閉てさらに渡(ワタ)りあはず」(出典:浮世草子男色大鑑(1687)二)

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