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摩利支天 まりしてん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

摩利支天
まりしてん

サンスクリット語 Marīciの音写で,「陽炎」を意味したがそれを神格化したもの。もとはヒンドゥー教の神であったが,のちに仏教の守護神として採用された。この神を念じれば,すべての災厄を免れることができるとされる。

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デジタル大辞泉の解説

まりし‐てん【摩利支天】

《〈梵〉Marīciの音写。陽炎(かげろう)の意》陽炎を神格化した女神。摩利支天経に説かれる。常に身を隠し、護身・得財・勝利などをつかさどる。日本では武士の守護神とされた。

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百科事典マイペディアの解説

摩利支天【まりしてん】

仏教を守護する善神サンスクリットのマリーチーの音写。威光・陽炎とも訳す。もとインドでは梵天の子と称し,日光,風の神として信仰され,その姿を隠し,しかもよく障害を除くとされた。

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世界大百科事典 第2版の解説

まりしてん【摩利支天】

サンスクリット名marīci。威光,陽焰と訳され,摩里支,末利支,末利支提婆,摩利支天菩薩とも称する。みずからの姿を隠し,障害を除いて利益を施す天部で,梵天の子として古代インドの民間で信仰され,後に仏教に取り入れられた。密教では護身・隠身などのための修法である摩利支天法の本尊となり,二臂(にひ)像,三目六臂像,三面八臂像などがあるが遺例は少ない。《図像抄》などに見られる,三面八臂で猪の背の三日月の上に立つ形像がよく知られている。

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大辞林 第三版の解説

まりしてん【摩利支天】

Marīci〕 光・かげろうの神格化。自らの姿を隠して災難を除き、利益を与えるという。もとインドの民間信仰の神であったが、日本では武士の守り本尊とされ、護身・富裕・勝利などを祈る摩利支天法が修される。蓮華上に座す尺女像、猪いのししに乗った三面八臂の像などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

摩利支天
まりしてん

サンスクリット語マリーチMarciの音写語。古くは一群の風神マルトの主といい、また創造主プラジャーパティの1人。かげろう、日の光を意味することばで、その神格化でもあり、漢訳経典で陽炎、威光と訳す。昔、帝釈天(たいしゃくてん)がアスラ(阿修羅(あしゅら))と戦ったとき、日と月を守ったという。自らは陰形、つまり姿を見せないが、この神を念ずると、他人はその人を見ず、知らず、害することなく、欺くことなく、縛することなく、罰することがない、という。日本では武士の守護神とされ、護身、陰身、遠行、保財、勝利をもたらすとされた。形像は通常、三面、各三眼、八臂(はっぴ)で金剛杵(こんごうしょ)、弓箭(きゅうせん)などを持ち、猪(いのしし)に乗る姿で示されるが、天女像の場合もある。[奈良康明]

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世界大百科事典内の摩利支天の言及

【イノシシ(猪)】より

…日本では猪突猛進の武者が猪にたとえられるが,ヨーロッパでもイギリス王リチャード3世が猪にたとえられ,15世紀,フランスの猛将ラマルク伯ギヨームは〈アルデンヌの猪〉というあだ名をもらった。なお,ゲルマンの女神フレイヤは猪にまたがり,さらに摩利支天も猪にうちまたがるとされている。【山下 正男】
[日本民俗]
 日本では通常猪と書くが,これは中国では家猪,すなわち豚を指すので,漢字を用いる場合には注意を要する。…

※「摩利支天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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