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日米貿易摩擦 にちべいぼうえきまさつJapan-U.S. trade friction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日米貿易摩擦
にちべいぼうえきまさつ
Japan-U.S. trade friction

日米間の貿易に関する摩擦で,(1) 日本の輸出に関する摩擦,(2) 日本の市場開放に関する摩擦,(3) 日本の構造的問題に関する摩擦,の過程を経てきた。日本の輸出は高度成長期に入り大幅に拡大し,1969年には日米貿易摩擦の幕開けとなる日米繊維摩擦が生じた。その後は産業構造の変化に伴い鉄鋼カラーテレビ自動車半導体の分野で摩擦が生じ,現在に至っている。 80年代になると農産物,コンピュータの貿易品目のみならず建設,通信,金融,弁護士などサービス分野において日本の市場開放に関する摩擦が生じてきた。日米両国は 85年の MOSS協議を通じて摩擦の解消にあたってきたが,アメリカ議会はより強力な手法を求め,88年には一方的に不公正貿易国を認定し,対抗措置が講じられるいわゆるスーパー 301条を成立させた。 89年には日米の貿易不均衡を是正するために貯蓄・投資バランス,流通,企業形態などの両国に存在する構造的問題を解消することこそが重要という認識が生まれ,日米構造協議が開始された。 90年にはその最終報告書が発表された。

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百科事典マイペディアの解説

日米貿易摩擦【にちべいぼうえきまさつ】

日米間の輸出入をめぐる経済的紛争のこと。従来は個別商品をめぐる紛争が中心的課題であった。当初は繊維,鉄鋼などの2〜3品目にすぎなかった対米輸出ラッシュが,日本の高度経済成長に伴い,広範囲の品目(自動車,カラーテレビ,VTR,工作機械,半導体など)に広がり,1960年代以降の日米間での恒常的な貿易不均衡となって米国の膨大な貿易赤字の原因ともなり,経済摩擦様相となった。

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世界大百科事典内の日米貿易摩擦の言及

【アメリカ合衆国】より

…正式名称=アメリカ合衆国United States of America面積=936万3123km2(本国のみ)人口(1995)=2億6303万人首都=ワシントン Washington,D.C.(日本との時差=-14時間)主要言語=英語通貨=ドルdollar略称USA。たんに合衆国とも,また米国,アメリカとも通称する。United States of Americaの訳語としては,1854年調印の日米和親条約で〈亜米利加合衆国〉の名称が使用された。…

【日米繊維交渉】より

…一方,日本側の姿勢の変化をみると,日米繊維交渉のころよりは,国際的相互依存の論理をかなり理解するようになり,狭い〈国益〉を追求するかたくなな態度は避けるようになってきてはいる。しかし,年々拡大していく日米貿易不均衡が引金となって,アメリカが日本側に農産物,高度技術,資本・金融などの市場開放を要求するという形での貿易摩擦(これには日米貿易摩擦だけでなく日欧貿易摩擦もある)が多発してきており,それに対する日本の外圧依存型の受身の姿勢はいまだ変わっていない。アメリカが以前のように自由貿易体制維持のための強力な指導力を発揮できなくなっている今日,西側第2の経済大国となった日本は中・長期的展望に立って,国内的要請と対外的要請との間のバランスをとりつつ,自由化政策を主体的に推進していく必要がある。…

【貿易】より

…一般に国と国との間の商業取引をいう。ふつう商品の輸出および輸入からなるが,最近は運輸・旅客サービスだけでなく,電気通信サービス,金融・保険サービスや技術・情報サービス等も国境を越えて取引されるようになり,こうしたサービス貿易が注目されてきている。 もっとも国の概念が成立する前から,中国や地中海の文明圏を中心に,各地域の特産品を交換し合う交易は始まっていた。古代から中世へと文明圏が拡大し,交通手段が発達するのにともなって,貿易の範囲は広まったが,取引されたのは主として,金銀,絹,毛皮,装身具,香料等の高価な嗜好品であった。…

※「日米貿易摩擦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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