早拍子(読み)ハヤビョウシ

デジタル大辞泉 「早拍子」の意味・読み・例文・類語

はや‐びょうし〔‐ビヤウシ〕【早拍子】

音楽で、早い拍子
雅楽リズムのとり方の一。4拍を一単位とするもので、延べ拍子よりテンポが速い。→延べ拍子

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精選版 日本国語大辞典 「早拍子」の意味・読み・例文・類語

はや‐びょうし‥ビャウシ【早拍子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 音楽で、速い拍子。また、そのようなさま。
    1. [初出の実例]「早拍子な流行歌を唄ひつれて」(出典:星座(1922)〈有島武郎〉)
  3. 雅楽の楽の標記に用いられる記号で、延拍子に比べ拍子のとり方の速いもの。たとえば、越天楽、長慶子(ちょうげし)など。四拍子六拍子八拍子・早只拍子などがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「早拍子」の意味・わかりやすい解説

早拍子
はやびょうし

雅楽理論用語唐楽のリズムを表わす用語で,「延 (のべ) 拍子」に対する。単に早 (はや) ともいう。管弦においては洋楽の4分の4拍子,舞楽においては2分の2拍子に相当し,吹物譜では唱歌の大きなカナ原則として1小節に2字入っているものをいう。打楽器の奏法の違いから早四拍子 (はやよひょうし。『越天楽』『胡飲酒破』など) ,早六拍子 (はやむひょうし。『春鶯囀』入破) ,早八拍子 (はややひょうし。『五常楽』急,『陵王』など) の3種がある。

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