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早物語 ハヤモノガタリ

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デジタル大辞泉の解説

はや‐ものがたり【早物語】

座頭が、早口に物語や口上を述べたてる芸。また、その物語。

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世界大百科事典 第2版の解説

はやものがたり【早物語】

語り物の一種。あまり長くはないが,聞き手の笑いを誘う滑稽(こつけい)物語を早口に素語りする口承文芸。〈てんぽう物語〉〈てんぼ〉ともいう。室町時代には《平家物語》を語る(平曲)琵琶法師の弾奏の間に,盲僧の供をする修業中の小法師などが語った。平曲のもつ荘重な雰囲気をなごませる間(あい)の語りで,近世には浄瑠璃の間にも語られた。表芸の平曲より早物語のほうが上手な盲僧もおり,身近な題材や,動物,魚,野菜などを主人公とした早物語は庶民の間に人気があり,間語りの性格を離れて,独立の語り物として演じられる場合も多かった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

早物語
はやものがたり

語物(かたりもの)の一形式。ユーモラスな物語を早口で語ったのでこの名がある。室町時代には、琵琶(びわ)法師が平曲(へいきょく)を語る弾奏の間に、修業中の小法師などが息抜きのために間(あい)狂言として一息に語るもので、荘重な物語の緊張感をほぐすために行うものであった。近世に入ると、浄瑠璃(じょうるり)を語る間にも早物語が行われた。平曲や浄瑠璃よりも早物語のほうが巧みな盲僧もあった。早物語は、身辺の親しみやすいものを題材としていたので庶民の間でもてはやされ、「間(あい)語り」という副次的な性格を離れて独立の語物として口演されることもあった。東北地方の奥浄瑠璃や北陸地方に資料が残されている。「それてんぽ語り候」「そーれ物語かたり申そう」などの文句で語り出すので、「てんぽう物語」「てんぽ」という異称がある。言語遊戯を主にした滑稽(こっけい)物語であるが、祝言の性格をもっているところに特色がある。[関山和夫]
『安間清著『早物語覚之書』(1964・甲陽書房) ▽矢口裕康編『出羽の庄内早物語聞書』(1977・東北出版企画)』

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