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奥浄瑠璃 おくじょうるり

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

奥浄瑠璃
おくじょうるり

仙台や盛岡付近で行われた古浄瑠璃。お国浄瑠璃仙台浄瑠璃ともいう。芭蕉の『奥の細道』菅江真澄の『配志和 (はしわ) の若葉』,柳亭種彦の『用捨箱』などにその記事がみえ,近世初期から近代初めを中心に伝承された (伝承者は目が不自由だった) 。

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デジタル大辞泉の解説

おく‐じょうるり〔‐ジヤウルリ〕【奥浄瑠璃】

古浄瑠璃の一つで、近世初頭から奥羽地方の盲人たちによって語られてきたもの。扇拍子琵琶三味線などを伴奏にする。御国(おくに)浄瑠璃。仙台浄瑠璃。

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百科事典マイペディアの解説

奥浄瑠璃【おくじょうるり】

古浄瑠璃の一派が仙台地方に伝わり郷土芸能化したもの。お国浄瑠璃,仙台浄瑠璃とも。伊達藩に保護されたと伝えられ,盲人が琵琶や扇・三味線の伴奏で語っていた。現在消滅に近い状態にある。

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世界大百科事典 第2版の解説

おくじょうるり【奥浄瑠璃】

仙台浄瑠璃,御国(おくに)浄瑠璃,御国節ともいう。〈奥〉は奥州の意で,仙台を中心に宮城・岩手県地方に行われた語り物の一種。座頭の坊,ボサマなどと呼ばれる盲人の専業で,幕末から目あきも語ることがあった。最盛期は化政期(1804‐30)ころと考えられる。中世末期より語られたらしく,《奥羽永慶軍記》に座頭が〈尼公(あまぎみ)物語〉を語った由が見え,また《誹枕》中の寛文(1661‐73)ころの句に奥浄瑠璃の名が見える。

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大辞林 第三版の解説

おくじょうるり【奥浄瑠璃】

江戸時代、奥州おうしゆうで盲人が琵琶や扇拍子や三味線の伴奏で語っていた古浄瑠璃。「牛若東あずま下り」「餅もち合戦」などがあり、現在もわずかに伝承されている。御国浄瑠璃。仙台浄瑠璃。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

奥浄瑠璃
おくじょうるり

浄瑠璃の一種。奥羽地方の伊達(だて)、南部両藩に伝承されていた浄瑠璃。現地では「じょるりこ」とよんだが、「お国浄瑠璃」「仙台浄瑠璃」ともいう。源義経(よしつね)の東(あずま)下りを題材にした作品が多く、初期には扇拍子で語られた。塩竈(しおがま)でこれを聞いた芭蕉(ばしょう)は、「法師の琵琶(びわ)をならして奥上るりと云(いう)ものをかたる。平家にもあらず舞にもあらず、ひなびたる調子」と、『おくのほそ道』に書き留めている。伴奏楽器はいつのころにか三味線に変わったが、法師たちは各地で『牛若東下り』『田村三代記』『黒白餅(もち)合戦』などを演じた。昭和初期には伝承者も減少し、宮城県では桃生(ものう)郡矢本町(現東松島(ひがしまつしま)市)の石垣勇栄(1862―1931)、石巻(いしのまき)市の鈴木幸龍(こうりゅう)(1881―1947)、岩手県では一関(いちのせき)市の北峰一之進(1889―1973)、西磐井(にしいわい)郡花泉(はないずみ)町(現一関市)の佐藤良伯ら数人が名をとどめるのみで、現代では伝承がとだえた。なお1933年(昭和8)から記録され始めた鈴木幸龍の演奏が、小倉博(おぐらひろし)編『御国(おくに)浄瑠璃』(1937・斎藤報恩会)にまとめられている。[倉田喜弘]

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世界大百科事典内の奥浄瑠璃の言及

【早物語】より

…表芸の平曲より早物語のほうが上手な盲僧もおり,身近な題材や,動物,魚,野菜などを主人公とした早物語は庶民の間に人気があり,間語りの性格を離れて,独立の語り物として演じられる場合も多かった。東北地方の奥浄瑠璃や,北陸地方の盲僧の語りに残されたものには,大話もの,擬合戦もの,言語遊戯もの,数かぞえもの,祝いものなどがあり,いずれも滑稽諧謔(かいぎやく)を旨とするほか,〈そーれ物語かたり申そう〉などの文句で語り出すところに特色があり,早物語の系譜を示している。なお,狂言の《丼礑(どぶかつちり)》や《清水(きよみず)座頭》には,平曲の間に語られた早物語の具体的な姿がパロディとして見られる。…

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