有田川町(読み)ありだがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有田川町」の意味・わかりやすい解説

有田川〔町〕
ありだがわ

和歌山県のほぼ中央,有田川中・下流域に広がる町。北に生石ヶ峰などの長峰山脈,東に紀伊山地,南に白馬山など標高 1000m前後の山々に囲まれ,町域の大半は山地である。2006年吉備町,金屋町,清水町の 3町が合体。高野山に通じる有田川沿いの街道を中心に集落が発展,仏教文化が栄え,古代遺跡が多く見られる。近代以降は傾斜面をいかした林業と,有田みかんの栽培が中心。稲作のほか,巨峰ブドウ,ウメ,スモモなどの果樹,バラなど花卉の生産も盛ん。東部の清水は山椒が特産品で,生産量は国内有数。伝統技法を用いた和紙づくりも行なわれる。西部明恵上人の生地があり,周囲に点在する明恵紀州遺跡卒都婆は国の史跡長楽寺,薬王寺,白岩丹生神社,安楽寺,吉祥寺などは国指定重要文化財の建物をもつ。東端の杉野原には稲作の過程を模倣して演じ,五穀豊穣を祈願する御田舞という行事が伝わり,国の重要無形民俗文化財に指定されている。室町時代から続く粟生のおも講と堂徒式も国指定重要無形民俗文化財。東部の護摩壇山山麓は高野龍神国定公園に,北部の生石高原付近は生石高原県立自然公園に,西部は西有田県立自然公園に,南東部は城ヶ森鉾尖県立自然公園にそれぞれ属する。JR紀勢本線,国道42号線,424号線,480号線が通じ,湯浅御坊道路のインターチェンジがある。面積 351.84km2人口 2万5258(2020)。

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日本歴史地名大系 「有田川町」の解説

有田川町
ありだがわちよう

2006年1月1日:有田郡清水町金屋町吉備町合併
【清水町】和歌山県:有田郡
【金屋町】和歌山県:有田郡
【吉備町】和歌山県:有田郡

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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