望月太左衛門(読み)もちづきたざえもん

世界大百科事典 第2版の解説

もちづきたざえもん【望月太左衛門】

長唄囃子方。現在まで10世を数えるが7世が著名。望月太左衛門の名前が最初にあらわれるのは1773年(安永2)11月,江戸中村座の小鼓方であるが,3世までは不明な点が多い。(1)初世 生没年不詳。宇野長七の門弟といわれ,前名柏崎吾四郎。故郷の信州姨捨(おばすて)山の田毎(たごと)の月から思いついて望月を姓としたという。(2)2世 生没年不詳。三味線方2世柏崎権兵衛の三男,2世柏崎吾四郎がついだという。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

望月太左衛門
もちづきたざえもん

歌舞伎囃子(かぶきはやし)方(鳴物師)望月家の家元名。小鼓(こつづみ)方宇野長七の門弟で、安永(あんえい)年間(1772~81)に活躍した太左衛門を初世とし、今日まで12世を数える。2世は初世の門弟が継ぎ、3世の芸系は不明だが、隠居して初世朴清(ぼくせい)を名のった。[茂手木潔子]

4世

(1784―1861)1814年(文化11)襲名。鳴物の記譜法を考案、のち2世朴清を名のる。望月家隆盛の基盤を確立した人。[茂手木潔子]

5世

(?―1859)4世の女婿。前名初世福原百之助(ひゃくのすけ)。1855年(安政2)襲名。[茂手木潔子]

6世

(1830―74)4世の門弟。前名太喜蔵(たきぞう)。1869年(明治2)襲名。[茂手木潔子]

7世

(1862―1938)仙台の囃子方堅田喜三久(かただきさく)の長男。上京して6世の門弟となり、1905年(明治38)襲名。望月家の黄金時代を築いた傑物で、『新曲浦島(うらしま)』など長唄(ながうた)の作調に優れた業績を残した。20年(大正9)長男に8世(1891―1926)を譲って3世朴清を名のった。8世が早世したため9世(1902―46)は7世の四男が継ぎ、10世(1923―87)は8世の長男が46年(昭和21)に継いだ。[茂手木潔子]

11世

(1934―2007)9世の長男。父および伯母の望月初子(1895―1988)に師事。前名5世長左久(ちょうさく)。1988年に11世を襲名。1993年(平成5)4世朴清を襲名。12世は10世の長男が譲り受けた。[茂手木潔子]

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