末端肥大症(読み)マッタンヒダイショウ(その他表記)acromegaly

翻訳|acromegaly

精選版 日本国語大辞典 「末端肥大症」の意味・読み・例文・類語

まったんひだい‐しょう‥ヒダイシャウ【末端肥大症】

  1. 〘 名詞 〙 骨端、指先下顎頬骨、鼻、口唇などが大きくなる病気成長ホルモンを分泌する脳下垂体前葉機能亢進による。〔百万人の科学(1939)〕
    1. [初出の実例]「今あの時の『末端肥大症』を覚えてゐるかしら、とふっと無慙な感慨でリツ子を見た」(出典:終りの火(1948)〈檀一雄〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「末端肥大症」の意味・わかりやすい解説

末端肥大症 (まったんひだいしょう)
acromegaly

先端肥大症ともいう。1886年,マリーP.Marieがはじめて記載し,命名した。脳下垂体前葉から分泌される成長ホルモンの持続的過剰分泌によって起こる慢性疾患で,鼻,耳,唇が肥大し,眉部の膨隆,下顎の突出などを伴って,特有な顔貌を呈する。同時に手足も大きくなり,さらに頭痛関節痛,無月経を伴い,高血圧,糖尿病などの合併症があることが多い。脳下垂体の機能亢進はほとんどが腫瘍によるもので,成長ホルモンの過剰分泌が少年期以前の骨端線閉鎖以前に起こると巨人症になり,それ以後に起こると,末端肥大症となる。検査では,血中成長ホルモンの著しい増加と,トルコ鞍の拡大がみられる。治療は,腫瘍が小さいときは手術を行い,ほかに放射線療法,ブロモクリプチンなどによる薬物療法を行う。
脳下垂体
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