本方(読み)ほんぽう

精選版 日本国語大辞典 「本方」の意味・読み・例文・類語

ほん‐ぽう ‥パウ【本方】

〘名〙 漢方で、昔からきまっている調剤方法
庭訓往来(1394‐1428頃)「瀉薬補薬任本方

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デジタル大辞泉 「本方」の意味・読み・例文・類語

もと‐かた【本方/元方】

宮廷御神楽みかぐらのとき、二組に分かれた歌い手うち、先に歌いはじめる方。神殿に向かって左側に位置する。⇔末方すえかた
卸売りする店。問屋。また、製造元
事業元手を出す人。出資者。また、興行主催者。興行主。

ほん‐ぽう〔‐パウ〕【本方】

漢方で、昔からきまっている調剤の方法。

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改訂新版 世界大百科事典 「本方」の意味・わかりやすい解説

本方 (もとかた)

宮中で行われる儀式音楽,御神楽(みかぐら)で,神楽歌を歌う歌方の名称の一つ。本方が歌う歌を本歌(もとうた)という。歌方は本方と末方(すえかた)に分かれ,本方は神殿に向かって左側に,末方は右側に向かい合って座る。末方と同様に,歌の音頭(おんど)をつとめる人が笏拍子(しやくびようし)を持ち拍子を打つ。本方が先に歌い出し,そのあと末方が同じ曲を歌って応答する形となる。また本方には伴奏楽器のうち,和琴(わごん)と神楽笛が属する。垂纓(すいえい)の冠に赤または緑の袍を着用
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世界大百科事典(旧版)内の本方の言及

【御神楽】より

…その構成は,人長,和琴(わごん)1,神楽笛1,篳篥(ひちりき)1,笏拍子(しやくびようし)を打つ主唱者2人と唱和の歌方である。これを二方に分かち,神殿に向かって左を本方(もとかた),右を末方(すえかた)とし,神楽歌の本歌,末歌をそれぞれ受け持つ。儀式は人長の作法と,本・末の受け持つ神楽歌から成るが,人長の指図で座を鎮め,《庭火》の曲で各楽器の音を試みることから始まる(人長式)。…

※「本方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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