デジタル大辞泉
「本船」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ほん‐せん【本船】
- 〘 名詞 〙
- ① 枝船つまり伝馬船をもつような大型船。親船。もとぶね。
- [初出の実例]「本船も岩に当り、浪に打れ、大方破船いたし」(出典:遠州船無人島物語(1739))
- ② 港湾で、停泊中の大型の船。陸とその船との間を往復して貨物や旅客を運ぶ「はしけ」などに対していう。
- [初出の実例]「阿米利加へ赴かんとするものは小蒸滊又は『バツテーラ』にて本船(ホンセン)に馳せ付け」(出典:唖之旅行(1889‐91)〈末広鉄腸〉前)
- ③ 水軍で総指揮にあたる船大将坐乗の軍船。
- [初出の実例]「義経が船ばかりに篝を炷べし。其れを本舩(ホンセン)として各馳よ」(出典:源平盛衰記(14C前)四二)
- ④ 一統の網を船団を組んで操する漁業においてその随伴船や手船に指示を与えながら中心となって働く船。多くは網船として行動する。
- ⑤ 自分の乗り組んでいるこの船。
- [初出の実例]「本船(ホンセン)は身をかはしと云ふ文句を入れたかったのださうである」(出典:満韓ところどころ(1909)〈夏目漱石〉三)
もと‐ぶね【本船・元船】
- 〘 名詞 〙
- ① 伝馬船(橋船・はしけ・枝船)など付属の小船に対して、それを持つ大船をいう。
- [初出の実例]「本船枝船之時、枝船の荷物捨て、本船無恙時者、本船に配当有間敷事」(出典:廻船大法之巻(16Cか))
- ② 港湾で瀬取りをする瀬取船・茶船・上荷船の類に対して碇泊中の大型荷船をいう。
- [初出の実例]「外より見るもかまはず元(モト)ぶねに乗移り」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)三)
- ③ =ほんせん(本船)③
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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