デジタル大辞泉 「朮」の意味・読み・例文・類語 おけら〔をけら〕【×朮】 キク科の多年草。山地の乾いた所に自生し、高さ30~60センチ。茎は堅く、葉も楕円形で堅く、縁にとげ状の細かい切れ込みがある。夏から秋、白色または紅色の小花が頭状に集まった花をつける。若い苗を食用に、また乾かした根茎を漢方で白朮びゃくじゅつといい薬用にする。えやみぐさ。うけら。《季 花=夏》 うけら【×朮】 植物オケラの古名。「恋しけば袖も振らむを武蔵野の―が花の色に出づなゆめ」〈万・三三七六〉 じゅつ【×朮】 キク科のオケラなどの根茎を乾燥したもの。漢方で健胃・利尿・鎮痛などに用いる。白朮びゃくじゅつ・蒼朮そうじゅつがある。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「朮」の意味・読み・例文・類語 おけらをけら【朮・白朮】 〘 名詞 〙 キク科の多年草。本州、四国、九州の、やや乾燥した山野に生える。茎は直立して高さ三〇~六〇センチメートルになり細く堅い。新苗は白毛で包まれ、葉は楕円形で互生し、縁に刺状の鋸歯(きょし)がある。秋、枝の先に鐘形の総苞の外側に魚の骨状の苞葉をもつ白または淡紅色の頭花を付ける。若苗は食用とし、根茎を乾燥したものを蒼朮(そうじゅつ)と呼び、健胃・利尿・解熱・鎮痛剤とし、正月の屠蘇散の原料の一つともする。また、梅雨の頃、陰干しにして湿気を払い、邪気と悪臭を取り去るのに用いるならわしがあり、京都の八坂神社で行なわれる元日の朮祭(おけらまつり)には、オケラを加えた篝火(かがりび)が社前で焚かれる。漢名、白朮。うけら。あかおけら。▼おけらの花《 季語・夏‐秋 》[初出の実例]「百済の僧法蔵(ほうさう)・優婆塞(うはそく)益田直金鐘(ますたのあたひこむしょう)を美濃に遣して、白朮(ヲケラ)を煎(ねら)しむ」(出典:日本書紀(720)天武一四年一〇月(北野本訓)) うけら【朮】 〘 名詞 〙 植物「おけら(朮)」の異名。[初出の実例]「白朮 ヲケラ ウケラ」(出典:書言字考節用集(1717)六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「朮」の読み・字形・画数・意味 朮5画 [字音] ジュツ[字訓] もちあわ・おけら[甲骨文] [字形] 象形呪霊をもつ獣の形。〔爾雅、釈草〕に「山(さんけい)なり」とあり、(あざみ)に似た草の名。また(もちあわ)の義に用いる。朮は(術)・(述)の字形のうちに含まれており、は金文に遂の義に用いる。これらはいずれも道路において行われる呪儀を示し、その呪儀によって、ことの継続・遂行を卜したものと思われる。その呪儀をという。これを以ていえば、朮はその呪儀に用いる呪霊をもつ獣の形とみるべきもので、祟(すい)と似た形のものである。[訓義]1. たたりをなすけものの形、祟と似たけもの、呪獣。2. (じゆつ)と通じ、もちあわ。3. (じゆつ)と通じ、おけら。[古辞書の訓]〔和名抄〕朮 乎介良(をけら) 〔名義抄〕朮 ヲケラ。黏粟なり。の字なり[声系]〔説文〕に朮声として・・・・など九字を収める。(遂)の金文にみえる字形は、と釈すべき形である。・・・は、その呪儀に関し、朮の声義を承けるものであろう。[熟語]朮羮▶・朮酒▶・朮▶ 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by
動植物名よみかた辞典 普及版 「朮」の解説 朮 (オケラ) 学名:Atractylodes japonica植物。キク科の多年草,園芸植物 出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報 Sponserd by