朶雲(読み)ダウン

デジタル大辞泉 「朶雲」の意味・読み・例文・類語

だ‐うん【×朶雲】

《唐の韋陟いちょく五色に彩られた書簡箋を常用し、本文侍妾に書かせ、署名だけを自分でして、みずから「陟の字はまるで五朶雲(垂れ下がった五色の雲)のようだ」と言ったという「唐書」韋陟伝の故事から》他人を敬って、その手紙をいう語。
[類語]手紙御状ごじょう御書ごしょ懇書貴書貴翰きかん貴札きさつ芳書芳信芳翰ほうかん芳墨尊書尊翰そんかん台翰たいかん

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精選版 日本国語大辞典 「朶雲」の意味・読み・例文・類語

だ‐うん【朶雲】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国、唐の韋陟(いちょく)の署名が、たれ下がった雲のようだと称せられたという「新唐書‐韋陟伝」にある故事から ) 相手を敬って、その手紙をいう語。五雲。朶翰芳翰。尊書。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「風雪冷然之折節、朶雲飛来」(出典:蒙求臂鷹往来(1532‐55)臘月初三)

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普及版 字通 「朶雲」の読み・字形・画数・意味

【朶雲】だうん

たれる雲。字の美しさ、人の手紙をいう。〔唐書、陟伝〕常に五箋を以て書記を爲す。侍妾をして之れを(つかさど)らしめ、~陟は唯だ名するのみ。自ら謂ふ、書するの陟の字、五朶雲の(ごと)しと。時人之れをひ、の五雲體と號す。

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