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村入用 ムラニュウヨウ

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デジタル大辞泉の解説

むら‐にゅうよう〔‐ニフヨウ〕【村入用】

江戸時代、村役人の給料、紙・墨・筆代などの事務経費、道・橋・用水の普請費用など、村の運営上必要とする諸経費。村民に高割り軒割りで割り当て徴収された。

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世界大百科事典 第2版の解説

むらにゅうよう【村入用】

〈むらいりよう〉とも読み,小入用(こにゆうよう),夫銭(ぶせん),入箇(いりか)などともいう。近世の農民が村を通じて賦課された,年貢以外の農民負担である。村入用の内容は村入用帳などと呼ばれる帳簿に記されており,村によってさまざまであるが,大きく三つに分けられる。(1)領主夫役(ぶやく)の系譜をひく諸賦課(助郷(すけごう)役を含む)。(2)年貢納入関係の費用。これも夫役の貨幣化したものと考えられる。(3)村を維持・運営するための諸費用で,村役人給,村役人出張経費,会合費,筆墨紙油蠟燭などの村政諸経費,村内水利土木普請費,治安費,祭礼・宗教関係費,村借り年賦支払など種々の費目があげられる。

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大辞林 第三版の解説

むらにゅうよう【村入用】

江戸時代、村の運営などに必要とした費用。村民に割り当てられ、多くは年貢納入に関する領主側との交渉に費やされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

村入用
むらにゅうよう

江戸時代、村政の運営や領主支配の末端行政に必要な諸経費。その諸経費の内容は地域によって違いがあるが、一般的には村役人の給料や出府費用、定夫(じょうふ)給料、寄合(よりあい)費用、筆墨紙(ひつぼくかみ)代、自普請(じふしん)入用、代官への進物(しんもつ)代、巡見使・代官の廻村(かいそん)費用、飛脚(ひきゃく)代、高札(こうさつ)書替え入用、寺社の勧化(かんげ)代、旅僧・虚無僧(こむそう)の宿泊代などである。1年間に支出された村入用の村民への割賦(わっぷ)は、農民の所持石高(こくだか)割や戸数割によって賦課された。その村入用の割賦をめぐっては、村内でしばしば問題となり、いわゆる村方騒動の原因となった。そうしたことから村入用帳を毎年二冊作成し、それを支配役所へ持って行って押切(おしきり)印(割印)を受け、その二冊の帳面に村入用を記し、ふたたび支配役所へ行って改めを受け、不審の事がなければ一冊は村へ返され、一冊は役所で保管された。[川鍋定男]

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世界大百科事典内の村入用の言及

【村入用】より

…近世の農民が村を通じて賦課された,年貢以外の農民負担である。村入用の内容は村入用帳などと呼ばれる帳簿に記されており,村によってさまざまであるが,大きく三つに分けられる。(1)領主夫役(ぶやく)の系譜をひく諸賦課(助郷(すけごう)役を含む)。…

【名主】より

… 近世初期の名主は,身分は百姓であったが,中世末以来の在地有力者が多く,戦国大名の家臣だった者も少なくない。したがって初期の名主は村民に対してかって気ままな振舞いをすることがあり,初期村方騒動の中には,名主の年貢・村入用不正や村民に対する私的夫役(ぶやく)を原因としたものが多い。しかし名主の私的権力は領主によっても規制されたので,その力は時とともに衰え,しだいに村の新しい有力者が選ばれて名主になった。…

【百姓代】より

…村方三役の一つである名主(庄屋,肝煎)は近世の村体制成立とともに置かれ,名主を補佐する組頭もそれとほぼ同時期に設置されたが,百姓代の成立はそれらよりかなり遅く,中期以降一般化した。百姓代は,村の百姓を代表して名主・組頭の職務執行を監視するものとされ,名主・組頭による年貢・村入用(むらにゆうよう)の割当て不正をめぐる村方騒動などを契機に成立したものが少なくないようである。一村に1~2名程度で,組頭より少ないのが普通である。…

【村方三役】より

…いずれの場合も領主の許可が必要であった。村入用の中から若干の給米を受けるのがふつうである。(2)組頭は名主・庄屋に次ぐ有力農民で,複数が選ばれた。…

※「村入用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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