コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

村方騒動 むらかたそうどう

6件 の用語解説(村方騒動の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

村方騒動
むらかたそうどう

村方一件,村方出入小前騒動ともいう。江戸時代中期以降,農民層分解の進展に伴う農村構造や秩序の変質,転換につれて多くみられる一種の村政改革運動。 650件以上が報告されている。百姓一揆が,直接的に封建権力と対抗関係をもつのに対し,村方騒動は一般農民すなわち小前百姓 (→小前 ) が村役人層の非違,不正をあばいてそれを領主に訴えるところに特徴がある。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

むらかた‐そうどう〔‐サウドウ〕【村方騒動】

江戸中期から後期にかけて各地で頻発した農民の村政改革運動。村役人による年貢勘定の不正や、地位を利用した私欲などを糾弾し、領主に訴え出るなどした。小前(こまえ)騒動。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

村方騒動【むらかたそうどう】

村方出入,小前騒動とも。江戸時代の村落内部の対立,闘争。村役人の年貢・諸役・村入り用の不正流用,入会(いりあい)・用水利用の不公正などを摘発し領主に訴えたり名主の交代を迫った。
→関連項目百姓代本百姓

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

むらかたそうどう【村方騒動】

江戸時代の村落内部の対立,闘争。村方出入(でいり),小前(こまえ)騒動ともいう。江戸時代の村落は,前後の時代と比べると小農の比率が高く,比較的に均一な印象を与えるが,実際には上下の階層差が小さくなかった。村落の成員はほとんど百姓身分の農民だったが,初期には百姓以下の名子(なご),前地(まえち),被官(ひかん)などと呼ばれる隷属身分の下層農民がかなり存在した。また百姓身分であっても,家格によって家宅の構造や衣類の種類や婚姻,葬儀の形式などの区別が強いられていた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

むらかたそうどう【村方騒動】

江戸中期以降の村落内部に頻発した農民運動。村役人など、有力者と一般百姓との間に利害の不一致が生じ、年貢・諸役の不正や用水・入会いりあいの不公平利用などを、領主へ訴え出て村政を改革しようとした。小前こまえ騒動。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

村方騒動
むらかたそうどう

江戸時代の村役人に対する小前(こまえ)百姓たちの不正糾弾(きっうだん)闘争。小前騒動、村方出入(でいり)ともよぶ。村請制(むらうけせい)下の近世村落では、村役人に広範な徴租・統治機能が付与されており、村役人が不正を働かしうる余地が存在したので、小前百姓らがその不正を摘発し、糾弾する村方騒動が多数発生した。青木虹二(こうじ)編『百姓一揆(いっき)総合年表』には、全国各地で3000余件の事件が確認されているが、実際にはさらに多数の事件が存在したものと推定される。小前百姓たちの要求は、年貢・村入用の勘定不正をはじめとして、普請(ふしん)・助郷役(すけごうやく)などの人足割付(にんそくわりつけ)、田畑の横領、入会地(いりあいち)などの不正使用、家格問題、小作年貢問題などの村人の生活上多岐にわたって展開し、村役人の退役を求め、跡役の入札(いれふだ)(選挙)制などを要求することもある。通常の騒動は、小前が訴願し、村役人の返答書が作成され、役所での吟味は受けるが、周辺村落の村役人や寺院などが扱人となり、内済(ないさい)が成立して解決するものが多いが、後期に至ると幕府や藩に越訴(おっそ)するものや、打毀(うちこわし)へ発展するものもみられる。初期の騒動は、土豪の系譜を引く村役人の諸特権に対して展開し、寛文(かんぶん)期(1661~73)ころから年貢・諸役の面割(めんわり)から高割(たかわり)への変化要求が顕著にみられる。中期以降は、発生件数が著しく増加するとともに、質地関係の進展に伴い小作騒動的要素が強まってくる。[保坂 智]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の村方騒動の言及

【豪農】より

…社会的には,村落共同体の代表者として共同体的規制関係の頂点にあるとともに,村役人として農民支配の末端機構に組み込まれて階級的強制関係の先端に位置づけられていた。これらの豪農には,それまでの名田地主・作徳地主が転化したものと,商業活動や商品生産によって成長してきたものとの二つの系譜があり,後者は多くの場合,村方騒動によって村方地主としての地位を獲得していった。この村方騒動は中期村方騒動と呼ばれ,18世紀半ばころに各地に起こった。…

※「村方騒動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

村方騒動の関連キーワード内部の役割モデル郷村制庄屋地方三役村方掴み高村替え村方文書《日本中世の村落》村方出入

今日のキーワード

平野美宇

卓球選手。2000年4月14日、静岡県生まれ、山梨県育ち。3歳で卓球を開始。07年に小学1年生で全日本選手権大会バンビの部優勝、09年に小学2年生で同大会ジュニアの部初出場を果たし、注目を集めた。13...

続きを読む

コトバンク for iPhone