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杣田細工 そまたざいく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

杣田細工
そまたざいく

江戸時代,富山地方に発達した漆工芸の一種。青貝塗に金銀の切金を混ぜてとぎ出した精巧なもの。杣田清輔が創案して子孫に伝えたもので,後代の光正 (1795~1856) が有名。

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百科事典マイペディアの解説

杣田細工【そまたざいく】

江戸時代,文化年間に富山に発達した青貝細工の一種。青貝に金銀の切金をまじえて精巧な細工を施し,漆面にはり付けたもの。創始者は青貝師杣田清輔と伝え,子の光政,光明兄弟が名高い。

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世界大百科事典 第2版の解説

そまだざいく【杣田細工】

漆工の青貝細工(螺鈿(らでん))の一手法で,菱形や方形に切った青貝と金・銀切金の細片を組み合わせて精細な文様を表すもの。延宝年間(1673‐81)富山藩主前田正甫が青貝師杣田清輔を京都より招請し,藩の青貝師として重用したことに始まるといわれ,その子孫も業を継ぎ幕末に至っている。青貝細工(特に薄貝法の場合)全般を杣田と称することもある。しかし,貝と切金の細片を用いる技法は,中国明代にすでに行われていたようで,《髹飾録》に〈螺鈿加金銀片〉とあるのがそれに当たる。

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大辞林 第三版の解説

そまだざいく【杣田細工】

青貝に金銀の切り金を交えた螺鈿らでんの一種。江戸中期、富山藩の細工師杣田清輔が創始。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

杣田細工
そまたざいく

漆工の青貝(あおがい)細工(螺鈿(らでん))の一種。江戸前期の富山藩主、2代の前田正甫(まさとし)(1649―1706)が京都の杣田清輔(きよすけ)の技を賞して藩の青貝師に命じたことから始まり、その子光正(みつまさ)・元輔(もとすけ)兄弟が家業を継ぎ、代々子孫も青貝師として藩に仕えた。技法は、着色または金箔(きんぱく)を貼(は)った面に、薄貝を細かく切ってモザイクのように貼り、文様を表現したもので、色感の鮮やかな作風である。明治以降は高岡市がその中心となっている。[郷家忠臣]

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世界大百科事典内の杣田細工の言及

【切金(截金)】より

…以後,高蒔絵などには欠かすことのできない技法となり,桃山時代の《子日蒔絵棚》(日野原家),《住吉蒔絵机》(仁和寺)などで効果的に応用された。江戸時代以降,切金は技巧顕示の対象となり,余白を埋めつくす切金地や極付(きめつけ)が考案され,青貝との組合せによる杣田(そまだ)細工など,さまざまの工夫が試みられた。【中里 寿克】。…

【螺鈿】より

…伝本阿弥光悦作〈樵夫蒔絵硯箱〉(MOA美術館),尾形光琳作〈八橋蒔絵螺鈿硯箱〉(東京国立博物館)などは,必要以上の細工を施さず,しかも蒔絵や鉛板など他の材と大胆に組み合わせている。その後は技術的にさらに巧緻となり,薄貝や切金をモザイク風に組み合わせた杣田(そまだ)細工,貝牙角を彫刻してリアルに表現した芝山(しばやま)細工などが18世紀に生まれた。漆工芸【中里 寿克】。…

※「杣田細工」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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