東京商品取引所(読み)トウキョウショウヒントリヒキジョ

デジタル大辞泉 「東京商品取引所」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐しょうひんとりひきじょ〔トウキヤウシヤウヒンとりひきジヨ〕【東京商品取引所】

商品先物取引法に基づいて、貴金属・ゴム・アルミニウム石油農産物砂糖などの商品の先物取引を行うために必要な市場開設・運営する株式会社。東京都中央区日本橋に所在。昭和59年(1984)に東京繊維商品取引所・東京ゴム取引所・東京金取引所が統合し、東京工業品取引所として設立。平成20年(2008)株式会社化。平成25年(2013)商号を現名称に変更し、農産物・砂糖市場を開設。令和元年(2019)10月、日本取引所グループと経営統合した。東商取TOCOM(Tokyo Commodity Exchange)。

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共同通信ニュース用語解説 「東京商品取引所」の解説

東京商品取引所

1984年に東京繊維商品取引所、東京ゴム取引所、東京金取引所が統合して誕生した。当時の名称は東京工業品取引所で、2013年に現名称に改めた。貴金属や石油、農産物などの先物取引を行う市場を運営する。18年3月期連結決算は売上高に当たる営業収益が30億円、純損益は7億円の赤字だった。従業員数は18年6月時点で84人。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「東京商品取引所」の意味・わかりやすい解説

東京商品取引所(株)
とうきょうしょうひんとりひきじょ

総合取引所である日本取引所グループ傘下の商品先物(さきもの)取引所。英語名称はTokyo Commodity Exchange, Inc.で略称はTOCOM。金、銀、白金などの貴金属、ゴム、パラジウム電力、石油・石油製品、大豆トウモロコシなどの農産物の先物取引を扱う。規制法は商品先物取引法。2020年7月に金属、ゴム、農産物の先物を大阪取引所へ移管し、石油・石油製品や電力などに特化した総合エネルギー取引所に衣替えする計画である。

 1951年(昭和26)に発足した東京繊維商品取引所を母体とし、1984年に東京繊維商品取引所、東京ゴム取引所、東京金取引所が経営統合して生まれた東京工業品取引所が前身である。2013年(平成25)、従来扱っていた貴金属、ゴム、アルミニウム、石油などに加え、経営不振で解散した東京穀物取引所の農産物4銘柄(一般大豆、小豆(あずき)、トウモロコシ、粗糖)をも扱うようになり、現社名に変更した。世界の先物市場はデリバティブ(金融派生商品)取引の増加などで拡大しているが、日本では縦割り行政の弊害や価格変動リスクを回避するデリバティブの利用が進んでいないため、東京商品取引所の売買高は2019年(令和1)に、ピークだった2003年の4分の1程度まで縮小した。日本政府は2007年に商品先物と株式、先物・オプションなどを一括して扱う総合取引所構想を提唱。2019年に、東京証券取引所や大阪取引所などを傘下にもつ日本取引所グループ(JPX)に買収され、JPX傘下の子会社となった。所在地は東京都中央区日本橋堀留(ほりどめ)町、2019年12月時点の資本金は19億8900万円、従業員数は79人。

[矢野 武 2020年3月18日]

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