松尾山(読み)マツノオヤマ

デジタル大辞泉 「松尾山」の意味・読み・例文・類語

まつのお‐やま〔まつのを‐〕【松尾山】

京都市西京区にある松尾大社裏山。標高223メートル。[歌枕
「ちはやぶる―の影みれば今日ぞ千歳の始めなりける」〈後拾遺・神祇〉

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精選版 日本国語大辞典 「松尾山」の意味・読み・例文・類語

まつのお‐やままつのを‥【松尾山】

  1. 京都市西京区松尾にある山。嵐山の東南方にある。ふもとに松尾大社、西芳寺苔寺)などがある。標高二二三メートル。まつおやま。歌枕。
    1. [初出の実例]「ちはやぶる松のお山の影みればけふぞ千年のはじめなりける〈源兼澄〉」(出典:後拾遺和歌集(1086)雑六・一一六八)

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日本歴史地名大系 「松尾山」の解説

松尾山
まつおさん

西友枝にしともえだの西部にある松尾山(四七一メートル)は江戸時代末まで修験道の霊山として信仰を集めた。松尾権現・松尾三所権現などと称され、求菩提くぼて山六峯の一(求菩提山縁起)。地元では「まつのおさん」ともよぶ。一山は松尾山医王いおう寺を中核とした寺坊に拠る僧と山伏らにより経営されたが、明治初年の神仏分離により医王寺が廃寺となり、住僧らは還俗、三社神社となった。「築上郡志」は三社神社を「松尾山鎮座の宮なり」「松尾山記に本尊釈迦牟尼如来、大悲十一面観世音、薬師如来と見えたればもともと仏寺にして、之を神社とすること覚束なかる可し」と記す。


松尾山
まつおやま

松尾大社社殿の背後、西方の峰で標高二二三メートル。山は七つの谷に分れ、社務所裏の大杉おおすぎ谷には霊亀れいきの滝がかかり、崖下から霊泉亀の井が湧出する。その北の谷の急坂を登った頂上近くが秦氏本系帳にいう日崎の峰で、松尾社の旧鎮座地であり、磐座と考えられる巨石がある。謡曲「松尾」が「当社の御謂委しく申し候へ。さん候此山林は、皆神の御敷地なり」というように、松尾社の神域境内地であるが、近世に入ると社家と隣郷氏子村との間で山林伐採に関する相論が起こり、紛糾した。

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デジタル大辞泉プラス 「松尾山」の解説

松尾山

山形県山形市にある寺院。本尊は聖観世音菩薩。観音堂は室町後期に建てられたとされ、「旧松應寺観音堂」として国の重要文化財に指定されている。金峰山松尾院、松尾山観音とも。

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