日本大百科全書(ニッポニカ) 「上山田」の意味・わかりやすい解説
上山田
かみやまだ
長野県北部、更級郡(さらしなぐん)にあった旧町名(上山田町(まち))。現在は千曲(ちくま)市南部の地域。1949年(昭和24)町制施行。1955年力石(ちからいし)村と合併。2003年(平成15)更埴(こうしょく)市、戸倉(とぐら)町と合併し、千曲市となる。上山田の地名は千曲市の一部に「上山田温泉」として残る。旧上山田町地区は、千曲川の左岸に位置し、西は急峻(きゅうしゅん)な山地である。街は西部の山地と千曲川に挟まれた狭長な場所にある。しなの鉄道戸倉駅からバスの便があり5分。上山田温泉は明治中期から千曲川の河床に湧出(ゆうしゅつ)する温泉を掘削した新しい温泉であるが、隣の戸倉温泉と実質的に一体となり、戸倉上山田温泉を形成している。力石はカーネーションの栽培やリンゴの産が多い。城山(じょうやま)には城山公園や善光寺別院が、河畔には万葉歌碑、西部に冠着山(かむりきやま)(姨捨山(おばすてやま))があって観光名所になっている。
[小林寛義]
『『上山田町史』(1963・上山田町)』